この記事では、「昼行灯」の意味を分かりやすく説明していきます。
「昼行灯」とは?意味
「昼行灯」は「ひるあんどん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「いつもぼんやりして反応が遅い人」という意味で、常にぼうっとしていてこちらからの問いかけに返答するのが遅く、何を考えているか分からない人のことです。
2つ目は「役に立たない人」という意味で、いざという時に判断や行動が遅く、いても用をなさない人のことです。
3つ目は「いるのかいないのか分からない人」という意味で、ぼんやりして印象が薄く、存在を忘れられている人のことです。
上記に共通するのは「ぼんやりしている」という意味です。
「昼行燈」はほめ言葉ではなく、悪い表現として使われます。
「普段は目立たないが、いざという時に実力を発揮する人」という意味で使うのは間違いです。
「昼行灯」の概要
「昼行灯」の由来は、「明るい昼間に行灯をつけても明るさは変わらず、役に立たないこと」から来ています。
「行灯」とは電気がない時代の照明器具のことで、筒形に和紙を張り、中に火を付ける芯を入れて風で火が消えない様にしたものです。
ろうそくなどもなかったために非常に弱い灯りで、昼間に使ってもついているのかどうかわからない程度でした。
ここから「ぼんやりした人」「役に立たない人」「いるのかいないのか分からない人」という意味で使われる様になったのです。
「昼行灯」の言葉の使い方や使われ方
「昼行灯」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
『部長はまったくもって昼行燈だ』
部下の立場から、いざという時にぼんやりしていて全く役に立ってくれない上司への悪口として使われています。
『彼はオフ会で昼行燈の様だった』
ネット上で集まる人の中には、チャットでは元気良さそうに見えても実際に会うとコミュ障で大人しい人もいます。
SNSの仲間でオフ会を開いたところ、全く話さずにいるのかいないのか分からない人がいたことを表してます。
『夫は昼行燈で出世が遅い』
家庭内で既にぼんやりして口数が少ない夫が、会社で役に立つはずもなく、出世が遅れていることを妻が嘆いている表現です。
「昼行灯」の類語や言いかえ
「昼行灯」の類語や言いかえは以下の通りです。
「月夜に提灯(つきよにちょうちん)」
「月夜に提灯」は「役に立たない物」「無駄な物」という意味です。
月夜に提灯を持って歩いても明るさが変わらないばかりか、持ち歩くのに邪魔だと感じることから使われています。
こちらは人に対してではなく、物に対して使われる慣用句です。
「木偶の坊(でくのぼう)」
「木偶の坊」は、「役に立たない人」「ぼんやりしている人」という意味で使われます。
「木偶」とは木でできた操り人形のことです。
人が操作しないと動けないことから、「自発的に動けない人」という意味で使われます。
まとめ
今回は「昼行灯」について紹介しました。
「昼行灯」は「ぼんやりしている人」「役に立たない人」「存在の薄い人」と覚えておきましょう。