「人口ボーナス」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「人口ボーナス」とは?意味と使い方

この記事では、「人口ボーナス」の意味を分かりやすく説明していきます。

「人口ボーナス」とは?意味

「人口ボーナス」とは「国の人口構成において、15~64歳の生産年齢人口が、その他の年齢層の人口に対して2倍以上ある状態」を指す言葉です。


「人口ボーナス」の概要

「人口ボーナス」「生産人口が、他の年齢層に比較して多いこと」を指し、こうした状態の国や地域においては、都市化の進展や工業化による所得増、それに伴う消費の活発化により高い経済成長率を実現できる潜在能力が大きいと言えます。

こうした国は「若い国」と呼ばれることもあります。

しかし、この人口構成は年月とともに変化するもので、例えば非生産人口の内訳が高齢者層が圧倒的に多く、子供が少ない場合には、やがて「人口ボーナス」状態ではなくなってしまいます。

一人っ子政策を続けていた中国には、こうした傾向が顕在化しつつあります。

日本の場合は、戦後のベビーブームでは非生産人口の子供の比率が非常に高く、そうした子供達が生産人口に達することで、高度成長期を迎えたのです。

しかし、その後は少子高齢化が進み、1990年代のなかばから「人口ボーナス」状態でなくなり、今日では大きくかけ離れた状態になっています。

今日の日本のように、生産人口が少なく「人口ボーナス」状態の対となる状態は、「人口オーナス」と呼ばれています。

オーナスとは負担や重荷の意味で、非生産者を生産者が支える負担が大きいことの意味です。

こうした国では一般的に非生産者の中でも高齢者の比率が高いため、「年老いた国」とも呼ばれています。

この「人口ボーナス」「人口オーナス」と言う言葉は、余り聞きなれない言葉かもしれませんが、知識として知っておくと良い言葉と言えます。


「人口ボーナス」の言葉の使い方や使われ方

「人口ボーナス」の言葉は、以下の例文のように使われます。

・『日本を再び人口ボーナス状態にするには、少子化対策が極めて重要です』
・『日本が抱えている年金問題や介護・健康保険問題等は、人口ボーナスに出来れば解決します』
・『人口ボーナス期の国は、大きく発展するとされていますが、現に中国、インドネシア、韓国、タイなどが急成長しています』
・『中国は現在は人口ボーナス状態ですが、一人っ子政策により、やがて人口オーナスになる事は確実です』

「人口ボーナス」の類語や言いかえ

「人口ボーナス」の適切な類語は見当たりません。

「生産人口比率が高い」「少子高齢化ではない」と言った意味の説明的な表現で言い換えるしかありません。

まとめ

「人口ボーナス」とは「国の人口構成において、15~64歳の生産年齢人口が、その他の年齢層の人口に対して2倍以上ある状態」を指す言葉です。

この状態の国や地域は、経済成長の潜在能力があると言えます。

その逆の状態の国を「人口オーナス」状態と呼び、少子高齢化が極度に進んだ現在の日本は、この典型的な国と言えます。

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