「慈善」と「奉仕」の違いとは?分かりやすく解釈

「慈善」と「奉仕」の違いとは?違い

この記事では、「慈善」「奉仕」の違いを分かりやすく説明していきます。

「慈善」とは?

なさけや哀れみをかけることという意味です。

なさけとは、他人をいたわる心、思いやりの心のこと、哀れみとは、かわいそうに思う気持ちのことです。

「慈善」は、特に困っている人たちに対して、支援をすることをいいます。

たとえば、貧民街に住んでいて食べるものに困っている人たちがいたとします。

この人たちのために、食糧を配る活動をしました。

この活動は、困っている人たちの助けになることでしょう。

これを「慈善」といいます。

こういった活動をする団体があり、それを「慈善団体」といいます。

活動のための資金は寄附などによって集められています。

営利目的で活動を行っているのではなく、困っている人たちを支援するために活動を行っています。

集められた資金は営利活動には使用されません。


「慈善」の使い方

思いやりの気持ちや、かわいそうに思うことを指して使用します。

特に、困っている人を支援することをいいます。


「奉仕」とは?

「奉仕」には3つの意味があります。

1つめは、神仏や君主にうやうやしく仕えることです。

神社に行くと神主さんがいます。

神主さんは、祭祀・儀式を執り行ったり、神社の維持をしたり、祈祷などを行ったりします。

これらは神に仕える行為といえるでしょう。

2つめの意味は、損得勘定なしで、国家や社会のために尽くすことです。

海岸によっては、非常に多くのゴミが散乱しています。

これを片付けたからといって、自分に何か特があるわけではないでしょう。

それでもゴミを片付けることは「奉仕」しているといえます。

社会のために尽くしています。

3つめは、売り手が商品を安く売ることです。

「特別価格で御奉仕」など、ときどきCMで流れたり、折込チラシに入っていたりします。

これは、通常の価格よりも安く売ることを意味しています。

「奉仕」の使い方

仕えるという意味では、神仏や君主など自分よりも上の立場ものに仕える場合に使うことが多いです。

国家や社会に尽くすの意味では、利害を離れた行為をいいます。

「慈善」と「奉仕」の違い

2つの言葉は、人のために何かをするという意味合いが似ていますが、同じことではありません。

「慈善」は困っている人を支援することです。

力を貸して助けるという意味になります。

「奉仕」は尽くすことです。

助けるという意味ではありません。

「慈善」の例文

・『寄附金は慈善活動に使われます』
・『慈善団体の活動』
・『慈善家にインタビュー』
・『慈善試合に出場する』

「奉仕」の例文

・『奉仕活動をする』
・『社会に奉仕する』
・『自分にできることで奉仕する』
・『長年奉仕している』

まとめ

人のために何かをするという意味が似ていますが、一方は困っている人に力を貸して助けること、もう一方は損得勘定なしに国や社会に力を尽くすことを意味しています。

同じことではないのです。

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