「いきり立つ」について
「いきり立つ」という表現は、あの様子を指して使いますが、その後に面倒なことになる場合も少なくありません。
「いきり立つ」の意味とは
いきり立つとは、「激しく怒る」様子を表現する言葉です。
「いきり立った」とすると、(誰かが)その様子になったという意味になります。
序々に怒りが沸いていく様ではなく、何かのきっかけで突然そうなったという場合に使われることが多い言葉で、「そういきり立つな」と使うと、「そう激しく怒るな」という解釈の他に、「急に怒り出すな」といった意味でも使うことができます。
「いきり立つ」の言葉の使い方
いきり立つは、自分がその状態になった時や、誰かがそうだと感じた時に使う言葉です。
激しく怒っている様子を表現する言葉なので、「怒っている」だけでなく、それなりの激しさが伴っていないといけません。
前述のように、瞬間的に感情が昂ぶって怒り出したという時にも使える言葉で、「またいきり立った」と言えば、「またすぐに怒り出した」という意味だと解釈してください。
「いきり立つ」を使った例文
いきり立つを使った例文です。
「怒る」という行為を表す言葉なので、どれもあまりいい意味では使っていません。
「いきり立つ」の例文1
「あいつはすぐにいきり立つ癖があるから、迂闊なことは言えない」
何かを言われたことで、急に怒り出すことがある人なので、その人の前では下手なことは言えないと使っています。
そのような人は、何かのきっかけで急に怒り出す(その瞬間に熱くなる)ことから、俗に「瞬間湯沸かし器」と呼ばれることがあります。
「いきり立つ」の例文2
「あれだけいきり立つからには、それなりの理由があるのだろう」
人間が怒るのは、その原因があるからです。
それが例え些細なことだろうと、その人にとってはいきり立つに充分な理由だったと考えていいでしょう。
「いきり立つ」とまで表現されるであれば、それ相応の理由があったに違いありません。
「いきり立つ」の例文3
「こんなことくらいでいきり立たないでくれ」
「いきり立つ」のままでなく、多少変化させた形で使っています。
また、この使い方では「急に怒り出す」という意味だと解釈できます。
こう言ったにとっては大したことでもなかったようですが、いきり立ってしまった人にとっては、怒りのスイッチが入るに足ることだったのでしょう。
「いきり立つ」の英語と解釈
いきり立つは、英語では“do one’s nuts”と表記します。
“one’s”に人称代名詞の所有格が入り、その前に主格を入れて使います。
具体的には、“she did her nuts”として、「彼女がいきり立った」(didなので過去形の表現)となります。
この他にも“go nuts”とだけでも「すごく怒り出す」となり、「いきり立つ」の意味で使うことができます。
「いきり立った」とするなら、“go”を過去形の“went”にしてください。
尚、これらの表現はいわゆるスラングですが、英語のスラングを多く生み出しているアメリカではなく、英国が発祥だと言われています。
「いきり立つ」の類語や類義表現
いきり立つと似た意味の言葉や表現です。
どれも「怒る」ことが絡んでおり、できれば聞いたり使う機会はない方がいいと言えるでしょう。
「逆上する」(ぎゃくじょうする)
「いきり立つ」とほぼ同様の使い方ができる言葉です。
「いきなり怒り出す(出した)」という意味でも使うことができるので、置き換え表現にも向いています。
「癇癪を起こす」(かんしゃくをおこす)
主に子供に対して使う表現です。
普通に怒っている様子よりそれが激しい時に使う言葉で、「また癇癪を起こしている」といった使われ方をします。
大人に対してこの言葉を使う場合には、(大人だとは思えない)幼稚な理由で怒っているという意味で使うことができます。