和菓子屋さんで売られている人気の商品として「おはぎ」と「大福」があります。
どちらも馴染み深く最近はコンビニなどでも手軽に購入できる人気の食べ物ですが、このふたつの違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、「おはぎ」と「大福」の違いについて解説します。
「おはぎ」とは?
「おはぎ」とは「蒸したもち米の周囲をあんこやきなこなどで衣状に餡で覆って作る食べ物」を指す言葉です。
使われるもち米には食感や作りやすさを上げるために少量のうるち米が混ぜられます。
米を混ぜることによりもち米だけで作るよりも味がよくきれいにまとまるようになります。
もち米の周囲を覆う餡には砂糖で甘く味付けされた小豆餡の他にきなこやごま、青のりなどいろいろな材料が使われます。
それぞれ食感や味わいが異なるだけでなく見た目にも色とりどりできれいな仕上がりになります。
古くから農村の祝い事などで食べられてきた「おはぎ」ですが、もともとは砂糖を使わず似ただけの小豆で作った餡が使われていました。
現在では和菓子屋スイーツとして甘味に分流されますがそもそもの「おはぎ」は今でいう赤飯の味わいに近いもので、おやつとしtではなく主食として扱われていまいた。
明治以降に砂糖が安価に手に入るようになると急速に甘い小豆餡を使った現在の形に近い「おはぎ」が作られるようになり、小豆餡以外の材料にも広がりを見せながら今日に至ります。
「おはぎ」の使い方
・春のお彼岸におはぎは欠かせない食べ物だ。
・大好物のおはぎを5つも食べた。
・和菓子屋でおはぎを買って買える。
・手作りのおはぎがこの店の名物だ。
「大福」とは?
「大福」とは「小豆餡を柔らかくついた餅で丸く包んで作る和菓子」の名前です。
饅頭やようかんと並び和菓子を代表する菓子のひとつである「大福」はもともとは「具材の入った餅」として作られたのが始まりでした。
当初は甘みも少なく菓子としてではなく腹持ちの良い軽食的な扱いでしたが、江戸時代末期頃になると徐々に現在のような甘みのついた小豆餡が使われるようになっていきます。
砂糖が安価に手に入る時代になると甘い小豆餡を使うのが主流になりそれまでの軽食から菓子へと変わりました。
基本的には小豆餡をもちで包んだもののことを「大福」と言いますが、近年は創意工夫によりさまざまな案が使われています。
「クリーム大福」「フルーツ大福」「チョコ大福」など小豆餡が使われていないものでも柔らかい餅で餡となる甘い具材を包んだものを指して「大福」と読んでいます。
「大福」の使い方
・好物の大福を食べる。
・水分ボリュームのある大福だ。
・江戸時代から引き継がれる製法で作られた名物の大福。
・渋いお茶と大福は最高の組み合わせだ。
「おはぎ」と「大福」の違い
「おはぎ」と「大福」はどちらももち米と小豆餡で作られる食べ物ですが「餡で包むのか、餡を包むのか」に違いがあります。
もち米を餡で包むのが「おはぎ」であり、餡を餅で包むのが「大福」です。
「おはぎ」が外側に餡がくるのに対し「大福」はあんが内側に包み込まれるため見た目は全くの別物です。
もち米の粒を残して使うのが「おはぎ」、米粒が残らなくなるまで柔らかくついて使うのが「大福」というもち米の使い方にも違いが見られます。
まとめ
「おはぎ」と「大福」は材料こそ同じですが見た目も触感も異なる全く別の食べ物です。
それぞれの特徴をきちんと理解して違いをしっかり覚えておきましょう。