ビジネススキルのひとつでもある会釈。
日本文化ならではのマナーですが、改めて問われるとお辞儀と礼の違いが分からないこともあります。
この記事では、「お辞儀」と「礼」の違いを分かりやすく説明していきます。
「お辞儀」とは?
お辞儀とは深々と頭を下げて、挨拶することを指した言葉です。
相手に感謝の気持ちをこめるほか、お詫びの気持ちをこめて腰を折ることもあります。
お辞儀する習慣は欧米にはなく、海外ではお辞儀の代わりに握手やハグなどのスキンシップがおこなわれます。
お辞儀は日本ならではの美しい習慣なのです。
ひと言でお辞儀といっても、そのタイプは様々。
気軽な挨拶代わりにつかうのが会釈です。
続いてポピュラーな敬礼。
会釈よりも頭を深く垂れます。
謝罪などの反省のシーンで用いられるのが最敬礼です。
お辞儀は相手に対する「ありがとうございます」や「申し訳ありませんでした」など丁寧な言葉を態度であらわす、素晴らしい作法です。
丁寧なお辞儀は相手に好印象を与えますが、一方で心のこもっていない軽いお辞儀は反感を買うこともあります。
シーンにあわせて、丁寧に使っていきましょう。
「礼」とは?
礼とは日本ならではの行儀作法のこと。
守るべきエチケットを示しています。
また畏敬の念をあらわす、おじぎ全般を指すこともあります。
そして式典や典礼などの、おごそかな式も表現します。
礼と聞くと、思い浮かべるのが孔子の思想です。
孔子は「礼」をとても大切にしていて、ある日弟子に礼とは何か尋ねられたとき、こう答えました。
「社会の秩序を守ろうとする行動や態度のことだよ」と。
つまり社会が気持ちよく回るためには、周囲の人に対する礼儀正しい行動を取ることが大切だと説いているのです。
礼には礼を言う、礼を欠く、礼を尽くすなどの色々な言い回しがあります。
お辞儀をふくめた作法や礼儀をひと言に集約したのが「礼」という深い意味のある言葉なのです。
「お辞儀」と「礼」の違い
小学校の頃から何気なくおこなっている、お辞儀と礼。
何となく理解はできているようでも、区別に迷うこともあります。
「お辞儀」と「礼」の違いを、分かりやすく解説します。
・礼の中に、お辞儀がある 礼とは人として守るべきお手本や規律のことを指しています。
敬意や気くばりの気持ちをあらわす行動全般を述べたものです。
この礼の中には、例えば公共の場で騒がない・目上の人に会ったらお辞儀をする・近所の人に挨拶するなどの、模範的なおこないも含まれます。
つまり「礼」という大枠の中に「お辞儀」などの具体的なマナーが入っているのです。
また単に「礼をする」と言ったときは「挨拶する」という意味で使われます。
まとめ
「お辞儀」と「礼」の違いを、改めてお伝えしました。
お辞儀とは感謝や謝罪の意味をこめて、頭を下げる行為のこと。
礼とはマナーや格式をあらわす、規律のひとつになります。
違いを正しく抑えて、マナー美人を目指していきましょう。