この記事では、「そそのかす」と「けしかける」の違いを分かりやすく説明していきます。
「そそのかす」とは?
「そそのかす」には2つの意味があります。
ひとつは、あることをするように相手に働きかけることです。
普段その人が考えていないようなことを、働きかけによってさせることをいいます。
普段万引きしない人が、万引きしたことで考えてみます。
この人をAさんとします。
Aさんは、これまで万引きをしようなど、一度も考えたことがありません。
普段からおとなしい子で知られていました。
ある日、上級生がAさんに対して、「あれを取ってこい」とある商品を指していいました。
万引きをしろというのです。
いうことを聞けばいいことがあるといいます。
いろいろなことを言われて、Aさんは万引きをしました。
これは「上級生にそそのかされて万引きをした」ということができます。
もう一つの意味は、早くそうするように催促するです。
「そそのかす」の使い方
相手がそうするように働きかけることを指して使用します。
悪いことをするように働きかけることに使用をし、よいことをするように働きかけることには使用しません。
「けしかける」とは?
「けしかける」には2つの意味があります。
ひとつは、おだてたり、その気にさせたりして、自分の思い通りにさせるです。
「委員をやれとけしかける」のような使い方をします。
委員になると、いろいろと面倒な仕事をしなければならないので、やりたいと進んで出る人は少ないです。
しかし、誰か決めないといけません。
そこで、ある人が別のある人をおだてて、委員をやりたいという気持ちにさせ、実際にそうさせました。
このように、相手を自分の思い通りにするために、おだてたり、その気にさせたりすることをいいます。
もう一つの意味は、勢いを加えて相手を攻撃させるです。
2匹の犬がいます。
それぞれ飼い主は別です。
1匹の飼い主が自分の飼っている犬に、もう1匹を攻撃するように働きかけました。
この場合は「犬をけしかける」と表現できます。
「けしかける」の使い方
思い通りになるように相手に働きかけるという意味で使用をします。
よい意味で使用しません。
「そそのかす」と「けしかける」の違い
相手がある働きをするようにおだてたりするという意味が同じです。
「そそのかす」には、せきたてるという意味もあり、「けしかける」には、勢いを加えて相手を攻撃させるという意味もあります。
この意味が違います。
「そそのかす」の例文
・『弟をそそのかす』
・『立候補するようにそそのかす』
・『結果的にそそのかすことになった』
「けしかける」の例文
・『けしかけるようなことはしていない』
・『鶏をけしかける』
・『集団でけしかける』
まとめ
2つの言葉は、相手がある働きをするように、おだてたり、その気にさせたりすることを指しています。
それぞれその他の意味も持っており、その点に違いがあります。