この記事では、「なう」と「わず」の違いを分かりやすく説明していきます。
「なう」とは?
「なう」は、英語の“now”が語源となっている若者から広まった言葉です。
意味はそのままで、いま現在の状況を相手に伝えるため、語尾に付けて使います。
「なう」が使われるようになったのは、スマホの普及とラインやツイッターなどが通信手段として好まれ、爆発的に広まったことが深く関係しています。
どういうことかというと、それまではメールやショートメッセージが一般的でした。
すると、送信した相手はいつ読むのか予想できません。
ところが、ラインやツイッターの場合はやり取りが頻繁になり会話にスピード感が生まれます。
そのため、いま現在を語る機会が増えていきました。
そこで、いま現在を強調するなうが活きてくるわけです。
英語表記ではなく、敢えてひらがなにすることで親近感とリズム感が生まれ、若者から広まり世代を問わず流行るようになりました。
「なう」の使い方
「なう」の意味や使い方が浸透してきたものの、あくまでも親しく遠慮の要らない間柄で使うのが正解です。
つまり、ビジネスシーンには不向きであるということを承知していないと失敗に繋がります。
ラインやツイッター限定で親しい相手に対してだけ使いましょう。
使い方は簡単で、短文の最後になうを付ければいいのです。
広い世代が用いている表現ですが、年配の人が若者に対して無理に合わせようと使うと痛々しく思われてしまうこともあるので、乱用するのは控えてください。
「わず」とは?
「わず」は、英語の“was”が語源となっていて、今まで何をしていたということを伝えるために、「わず」を用います。
例えば、いまはもう終わったことだけど、親しい相手にプチ報告として伝える際に使います。
「なう」が広く親しまれていて、流行り言葉として認定されていましたが、「わず」のほうが後発の言葉だけに広まりは限定的。
使ったことが無い人のほうが多いくらいです。
「わず」の使い方
なうと同じく、文章の最後に使います。
「いま、〇〇している最中です」という意味のなうに対して、「〇〇したよ」という意味になります。
「なう」と「わず」の違い
今まさに行っている現在進行形の状況を伝える際に使われるのが「なう」。
一方の「わず」は、過去形として使われます。
使い方は同じでも意味は大きく異なります。
「なう」の例文
・『残業なう』
・『ランチなう』
・『大阪なう』
・『満腹なう』
「わず」の例文
・『二日酔いわず』
・『インフルエンザわず』
・『爆睡わず』
・『彼クンとUSJわず』
まとめ
ツイッターでは文字制限があるために、短縮形が歓迎されたという背景もあり、生まれた言葉です。
無理に使おうとして、「いま〇〇なう」と言う失態は避けたいものです。
ただし、「なう」、「わず」共に廃れてしまった感が否めません。
時代は流れ、インスタグラムなどの別の通信アプリが出現して流行ったためです。
「なう」と「わず」は、まさに、わずな存在なのです。