「はらわたが煮えくり返る」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「はらわたが煮えくり返る」とは?意味と使い方

この記事では、「はらわたが煮えくり返る」の意味を分かりやすく説明していきます。

「はらわたが煮えくり返る」とは?意味

「はらわたが煮えくり返る」とは、「言いようがないほど激しい怒りを覚えること、腹が立つこと」を意味する慣用句です。

比較的よく使われる言葉であり、意味は何となく理解されていることでしょう。

しかし「激しく腹が立つこと」をなぜ、こう表現するかの語源等は意外と知られていません。

次項で、こうした点などについて説明します。


「はらわたが煮えくり返る」の概要

「はらわた」とは、漢字で「腸」書き、大腸や小腸を始め、内臓全般を指す言葉です。

この言葉は、さらに拡大して使われ、人間の精神の意味も持つ言葉として使われています。

また「煮えくり返る」は水などの液体が沸騰することを意味します。

従って、「はらわたが煮えくり返る」の言葉通りの意味としては「内臓が沸騰する」となり、その内臓が精神へと拡大され、「精神すなわち心の中が、激しく沸騰するほど怒りを感じる」と言う意味に転じたのです。

この「はらわたが煮えくり返る」の意味の説明で、「激しく腹が立つこと」との表現を使いましたが、この「腹が立つ」の慣用句と、混同して「腹が煮えくり返る」との表現を使われる方がいますが、これは誤りです。

意外と間違った使い方が広まった例と言えます。

こうした誤用には注意したいものです。


「はらわたが煮えくり返る」の言葉の使い方や使われ方

「はらわたが煮えくり返る」は、以下の例の様に許せないと思うほど、激しい怒りや腹立たしさを感じる場合に使われます。

・『ようやく購入した新車を駐車場に停めていて、いたずらでボディーに大きな傷をつけられてしまった。これを見た時、はらわたが煮えくり返る怒りを感じた。』

・『夫が長年に渡って浮気を繰り返していたことを知った時、はらわたが煮えくり返る怒りを感じ、すぐに離婚を決断しました。』

・『5年近くかけて研究して来た成果を、ある先輩が横取りをして、自分の成果として発表した。5年の歳月が無駄になった想いで、はらわたが煮えくり返り、絶対に告発してやろうと心に決めた』

「はらわたが煮えくり返る」の類語や言いかえ

「はらわたが煮えくり返る」に似た慣用句としては、「怒り心頭に発する」「怒髪天を衝く」があり、こうした慣用句を使って言い換えるのが良いでしょう。

ちなみに「怒り心頭に発する」「心の中に大きな怒りが発生した」意味で、「怒髪天を衝く」の方は「怒りで逆立った髪が、冠を突き上げるほどだ」との意味で、中国の故事から来た言葉で、やはり激しい怒りを感じることを表現する慣用句です。

まとめ

「はらわたが煮えくり返る」とは、「言いようがないほど激しい怒りを覚えること、腹が立つこと」を意味する慣用句です。

似た表現で、「腹が煮えくり返る」との言葉を使われる方がいますが、これは「腹が立つ」「はらわた(腸)が煮えくり返る」を混同して使ったもので、明らかに誤りです。

間違えぬように注意が必要です。

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