ひとつ文字が加わるだけで、まったく違う言葉になることもあります。
この記事では、「ましてや」と「まして」の違いを分かりやすく説明していきます。
小さなお悩みを、今すぐ解決していきましょう。
「ましてや」とは?
ましてやとは「さらに」「なおさら」のこと。
ひとつの例を挙げて「こういう状況なのだから、さらに~だよね」という意味合いで用います。
2つの事例を比べるときに、よく利用する言葉です。
ましてやを漢字になおすと「増してや」になります。
「増す」という漢字には「積み重なる・重みが加わる」という意義があります。
つまり以前に比べて、より圧がかかっているのが「ましてや」。
前の事例に対して、さらに強調の度合いが増しているのが「ましてや」なのです。
使い方としては「クラスメートに弱音は吐けない。
ましてや親なら尚さらだ」や「凍り付くような寒さ。
ましてや雪が降ってきた」や「数学は嫌いだ。
ましてや理科は絶対に見たくない」などがあります。
前の文をさらに強調するのが「ましてや」です。
「まして」とは?
ましては「より一層」「もっと」のこと。
ひとつの文を挙げて、さらにワンランク上の事象を伝えるときに利用します。
同じような状況を比べるときに、使われる言葉です。
ましても漢字になおすと「増して」です。
以前あった状況を持ち上げて「あの時はこうだったから、今回もこうだよね」という時につかいます。
声高に言いたいときに「まして」は使われるので、はっきり主張したいとき、強く言い切りたいときに、良く取り上げられる表現になります。
また「まして」には「~に比べて」という比較の意味もあります。
ましての例文をチェックすると「先輩たちが汗を流して練習している。
まして下級生なら当たり前だ」や「先週の日曜にまして、今日は人が多い」や「例年の夏にまして、今年は観光客の出が目立つ」などがあります。
「ましてや」と「まして」の違い
改めて問われると、その差を説明しにくいこともあります。
「ましてや」と「まして」の違いを、分かりやすく解説します。
・否定の意味もある「ましてや」「ましてや」と「まして」はどちらも「~に加えて」という意味で用いられます。
「さらに」「なおのこと」の代わりとして、同じように使えます。
ただ否定的なニュアンスも含まれているのが「ましてや」。
肯定的な文で用いられることもありますが、否定や打ち消しの意味でも使われるので留意しておきましょう。
また「まして」には「~と比べると」という比較の意味合いもあります。
「去年にまして」だと去年と比べると「例年にまして」だと「例年と比べると」です。
否定はましてや、比較はましてと覚えておくと良いでしょう。
まとめ
「ましてや」と「まして」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも「増してや」と「増して」という漢字に当てはまります。
前の事象を、より強調したいときに用います。
どちらも「さらに」「加えて」という意味が込められています。
「~と比べると」で使われるのは「まして」。
正しい区分けをおさえておきましょう。