この記事では、「むせび泣く」の意味を分かりやすく説明していきます。
「むせび泣く」とは?意味
声を出さないようにして泣くことです。
激しく鳴きたいけれど、声を出すことを必死にこらえて泣くことを指しています。
むせびは、むせぶのことです。
むせぶには、食べものや飲み物を喉に詰まらせて息が苦しくなる、抑えきれない感情で息が詰まるという意味があります。
食べ物や飲み物がのどの詰まって苦しいとき、涙が出そうになりますが、この言葉はそのことではありません。
後に「泣く」とつく場合は、抑えきれない感情で息が詰まるという意味で使っています。
泣くは感情が動かされたことによって目から水分が出てくることです。
泣くといっても、声を出してなく、声を出さないでなくなどあり、声を出す場合でも小さな声の場合もあれば、大きな声の場合もあります。
さまざまな泣き方がありますが、「むせび泣く」という場合は声を出さない鳴き方です。
「むせび泣く」の概要
激しい感情が出てきたとき、大きな声を出して泣きたくなることがあります。
しかし、大きな声を出して泣けないときがあります。
そんなときには、必死になって声を抑えて泣きます。
そのときのさまを意味する言葉です。
ラグビーの試合で負けたときのことで説明をします。
選手たちは、これまでラグビーの練習を必死になって行ってきました。
優勝を目の前にしたことは何度かあるのですが、まだ一度も優勝したことはありません。
次の大会では絶対に優勝するという気持ちで練習に励み、試合に出場していました。
そして、練習の成果があり、決勝戦にまで進むことができました。
決勝戦では接戦を繰り広げ、選手たちが互いに激しくぶつかり合いました。
観客はどちらが勝つのかハラハラしながら見ています。
選手たちの熱い思いが観客にまで伝わってくるようです。
接戦の結果、このチームは負けてしまいました。
これまで必死になって練習をしてきたし、強い意思を持って試合に励んできたので、負けたときの悔しさは大きいです。
悔しいという激しい気持が出てきて、思わず泣いてしまいました。
しかし、ここでわーわーと幼児のように泣いては格好が悪いです。
選手たちは必死に声を殺して、息を詰まらせるようにして泣いています。
このときのさまを「むせび泣く」といいます。
「むせび泣く」の言葉の使い方や使われ方
激しく泣きたいけれどそうはせず、声を殺して息を詰まらせるように泣くさまに使用をします。
声をもらしていたり、鼻をぐすぐすいわせていたりするような泣き方ではありません。
「むせび泣く」の類語や言いかえ
「嗚咽する」が似た意味の言葉です。
声が出ないようにしながら、息が詰まったようになって泣くさまをいいます。
まとめ
大人でも泣きたいことはあります。
しかし、大人は子どものように泣けないことがあります。
泣き方はいろいろです。
この言葉は、声を出さずに息を詰まらせるようにした泣き方を指しています。