この記事では、「もがく」と「あがく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「もがく」とは?
「もがく」は「?く・藻掻く」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「悶え苦しで手足を必死に動かす」という意味で、強い力に抵抗しようとして、手足をばたばた動かすことを言います。
2つ目は「事態を何とかしようと焦り、いら立つ様子」という意味で、現状を良くしようと思うものの、なかなか思い通りにならずに追い込まれてイライラする様子をいいます。
上記に共通するのは「必死に抵抗する」という意味です。
「もがく」の語源には以下の2つがあります。
1つ目は「揉み?く(もみかく)」で、手で何かを握ろうとかき寄せる動作に由来します。
2つ目は「悶え?く(もだえかく)」で、苦しむあまりに何かをつかもうとかき寄せる動作に由来します。
「もがく」の使い方
「もがく」は「悶え苦しで手足を必死に動かす」「事態を何とかしようと焦り、いら立つ様子」という意味で使われます。
動詞として「もがく・もがいた」と使われたり、副詞として「もがいて」と使われたり、連語として「もがき苦しむ」などと使われたりします。
基本的に、苦しい状況に追い込まれて、必死に動いて抵抗する様子に使われる言葉です。
「あがく」とは?
「あがく」は「足掻く」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「牛や馬などが前足で地面をかく」という元の意味で、牛や馬が、喉が渇いた時などに前足で地面をかく仕草をすることから、辛い状況にある時の動作として使われる様になりました。
2つ目は上記から転じて「手足を大きく振り動かして暴れる」という意味で、とりつくしまのないところで手足を大きく動かして暴れる様子をいいます。
3つ目は更に転じて「活路を見出そうとして必死に努力する」という意味で、何とかしようと一生懸命様々な工夫をすることを言います。
4つ目も派生で「子供がいたずらをして暴れ回る」という意味で、ふざけてはしゃぎまわることを言います。
上記に共通するのは「手足をばたばたさせる」という意味です。
「あがく」の使い方
「あがく」は「牛や馬などが前足で地面をかく」「手足を大きく振り動かして暴れる」「活路を見出そうとして必死に努力する」「子供がいたずらをして暴れ回る」という意味で使われます。
動詞として「あがく・あがいた」と使われたり、副詞として「あがいて」と使われたり、「悪あがき」と名詞として使われたりします。
基本的に、苦しい状況に追い込まれて、何とか工夫したり行動する様子に使われる言葉です。
「もがく」と「あがく」の違い
「もがく」は「苦しい状況に追い込まれて、必死に動いて抵抗する様子」という意味です。
「あがく」は「苦しい状況に追い込まれて、何とか工夫したり行動する様子」という意味です。
「もがく」の例文
・『急に首を絞められたので、必死にもがいて抵抗した』
・『海で波にのまれてしまい、必死にもがいて助けを求めた』
・『成績が低迷してしばらくもがいていた』
・『高熱が出てもがき苦しんだ』
「あがく」の例文
・『水面に浮かび上がりたくてあがいた』
・『これ以上あがいても結果は変わりそうにない』
・『どんなにあがいても勝てない相手がいる』
・『悪あがきはやめて流れに任せた方がいい』
まとめ
今回は「もがく」と「あがく」について紹介しました。
「もがく」は「必死に抵抗する」、「あがく」は「何とか努力する」と覚えておきましょう。