「カンスト」とは
「カウンターストップ」を略した言葉を「カンスト」といいます。
平易すぎる単語の組み合わせからも想像できる通り和製英語で、英語圏ではまた別の表現をする必要があります(後述)。
主にコンピューターゲームのプレイヤーの間で知られている用語で、その分野に親しんでいないとあまり耳にしないかもしれません。
「カンスト」
引用元:「カンスト」の意味とは?
「カンスト」の意味
この場合のカウンターとは、計測されている何らかの数字を意味します。 ちょうど交通量調査などで器具を使って数えているのを想像すると分かり易いでしょう。 そのカウントをストップせざるを得ない状況、つまり計測、蓄積できる数値が限界に達した状態が「カウンターストップ」です。 そして、 「カンスト」と略語で表記された場合は、特別にコンピューターゲームにおいての数値の事になります。 具体的にいくつというのは決まっているわけではなく、開発者、プログラマが任意で指定する値がカンスト値となりますが、用いられるコンピュータの処理能力に応じた値(8ビットなら2の8乗-1=255)であったり、人間が認識しやすい値(100や99999など)であったりと様々です。 また実際にカンストが起こるとどうなるかもゲームによってまちまちで、いくら何をしてももう数値が増えなくなる、0に戻ってしまう、などの挙動が代表的です。 なぜカンストが設定されているかについては、主な理由としては先の処理能力に起因し、コンピュータが一度に処理できる上限を超えてしまってエラーが発生するのを未然に防ぐため、というのが本来の目的でした。 しかし近年ではコンピュータの性能も格段に進歩し、もっぱら強力すぎるキャラクタなどを制限する、バランス調整の意味で使われています。
「カンスト」の言葉の使い方
カンストはゲーム内での数値上限とは前項で述べた通りです。 では、どのような場合に 「カンスト」が起こるのかを見ていきましょう。
得点のカンスト
一番古くから使われ、かつ現在ではあまり見かけない例です。
コンピューターゲームは世に出た当初は非常にシンプルで、的を撃ったりキャラクタを動かして得点を競うだけのものでした。
カンストするまでゲームを続行できるという事はすなわち、それだけ上手に操作ができるという事の証明であり、各雑誌に掲載された「ハイスコアランキング」でも当然上位を占めるのはカンスト値ばかりで、その中でさらに優劣(所要時間、使ったキャラなど)を競いあっていました。
能力、強さのカンスト
現在ではこちらの方がより一般的です。
ゲームが複雑、大容量になるに従い、RPG(ロールプレイングゲーム)などに代表されるように、自分のキャラクタに経験を積ませ、成長させる要素が生まれました。
有名な「ドラゴンクエスト」に見られる「レベル99、ちから255」のカンスト値は、前述したパワーバランス制限と処理限界、いずれも想定した上でのものです。
カンストを英語に訳す場合
英語圏ではカンストに当たる単語はありません。
よって、単純に上限を表す“maximam”や“ultimate”を用いるとよいようです。
「カンスト」を使った例文・短文
ゲーム内の様々なカンストの状況を例文としてご紹介します。
「カンスト」の例文1
「このゲームは1000万点でカンストする」
有名なオールドゲーム「ゼビウス」がこれにあたり、プレイヤーはこれを一つの目標、区切りとして熱中する事となります。
「カンスト」の例文2
「体力が65535になると画面上はカンストするが、実際は65536以上になっている」
表示上はストップしていても、内部で扱っている数字はそれを超えて上がり続けたりもします。
こうなるとプレイヤーは正確な現在値を把握する事が難しくなりますが、ある意味その数値に神秘性を付加するともいえ、ゲームを極める作業いわゆる「やりこみ」を助長するとして喜ばれる傾向にあります。
「カンスト」の例文3
「一回の戦闘であまりにも稼ぎすぎると、カンストしてかえって損になる」
カンストしない方がよい例で、内部の計算の都合上、例えばカンスト値が「65535」に設定されている場合、敵一体を倒した報酬が10000なのに、たとえ十体倒しても100000にはならず、差し引き34465ポイント損をするなどといった事も、ゲームによっては起こりえます。