この記事では、「ケチ」と「守銭奴」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ケチ」とは?
「ケチ」は幅広い意味で使われる言葉であり、比較的よく使います。
一つ目は人に対して使います。
自分の金品や物を提供することを徹底的に嫌がる人のことです。
“あの人はケチなひとだな。”のように使います。
二つ目は人の心の対して使います。
例えば、簡単なことで何か手伝ってほしいことがあった場合に、特に理由もなく断ったりする人に対して使います。
人のために何かするという考えが乏しく、自分の利得ばかり考えてしまう人のことです。
“ケチだな、手伝ってくれてもいいのに。
“などと言ったりします。
三つ目は縁起が悪いようなことにも使います。
“あの時からケチがついた。”などと言います。
物事の行き先が不安になるような良くないことが起こった場合などに使います。
他にもケチの使い方はありますが、多くに共通することは、自分の物を惜しむ気持ちがあります。
「守銭奴」とは?
「守銭奴」の読み方は「しゅせんど」です。
自身の金銭を守るために執着する人のことです。
この言葉の語源は、フランスの劇作家モリエール原作の戯曲「L’Avare」と言われています。
この日本語タイトルが「守銭奴」でした。
この作品の主人公が金銭欲に取りつかれた男です。
“金をとられるのが身を切られるよりつらい”というセリフがあるようにお金に執着し、またお金のために自分の子供の結婚を決めるなどしていました。
このことからこの主人公のような人物を「守銭奴」と呼ぶようになりました。
“あの老人は自分以外にはお金を使わない守銭奴だ。
“と使ったりします。
「守銭奴」はネガティブな意味を持った言葉なので、相手に使ってしまうと悪口になります。
褒める意味で使いたいときには別の言い方で「節約上手」や「金銭感覚がしっかりしている」などにしましょう。
「守銭奴」は言い換えると、“ケチ”や“お金に意地汚い”や“がめつい”と言った言葉が近いです。
言われた相手は、間違いなく嫌な気持ちになりますので、気を付けて使いたい言葉です。
「守銭奴」の大きな特徴として、お金や資産を他人より多く持っているにも関わらず、必要な物を購入せずに他人に迷惑をかけたりすることです。
「ケチ」と「守銭奴」の違い
どちらも自分の物に対しての執着が強いという特徴があります。
「守銭奴」は主にお金に対して使われますが、ケチは人や物や物事に対して幅広く使われます。
また言葉の性質として「ケチ」は出し惜しむ、というニュアンスが強いです。
「守銭奴」はお金を守る、貯めるというというニュアンスが強いです。
まとめ
どちらも自分の物を異常な執着で守るという言葉です。
資産などを守るということ自体は全く悪い意味ではないですが、他人との調和を図る感覚が必要だと言えます。
あまりにも度が過ぎていると人から嫌われてしまうので気をつけたいところです。