この記事では、ジャズとポップスの違いを分かりやすく説明していきます。
ジャズとは?
ジャズとは、19世紀に米国で誕生したもので、ラグタイムや黒人霊歌を元にした黒人の音楽です。
この音楽の発祥地はニューオリンズとなり、伝統的な音楽を主とし、そこにポピュラー音楽を加えた新しい分野の音楽表現として受け入れられました。
1920年代に誕生したもので、アフリカと西洋音楽を掛け合わせた音楽であり、大衆性や保守性を感じさせるジャズは人種差別へ抵抗するために自由と権利を訴えるため黒人の厳しい現実を熱い演奏で見せるものです。
モダンな音楽と比較的ゆったりしたテンポに裏の音符が加わり、独特な音色をかもし出します。
複雑なコードとスケールを取り入れ、西アフリカの文化を象徴する音色も加えています。
その場で考えた即興の音色を奏でるのもこの音楽の面白さです。
また、世界に発信された後、その国に伝わる音楽も加わり、さまざまな形式のジャズが生まれました。
1930年代になるとジプシージャズやカンザス・シティ・ジャズなどが出始めて、多くの人を魅了しました。
1940年代にはピパップという迫力あるダンサブルな音楽を加えて、テンポが速くなったジャズを演奏する者も現れ、飛躍的に進化し、1950年代にはピアノとサックスの音色にゴスペルとブルースも加えた心に響くお洒落なクール・ジャズが誕生します。
その後、ロックや電気楽器を取り入れたもの、現在ではラップを取り入れたものまで出てくるなど、形を変えて進化しています。
ポップスとは?
ポップスとは、西洋で誕生した音楽であり、ロックンロールを元にしたものです。
動きがある音楽で、基本的にはコーラスを取り入れて繰り返すのが特徴的です。
元はヨーロッパの調性音楽を機械的にし、より簡潔にした曲が出始めたのは1926年頃で、その後、時代を経て1950年代頃にはロックンロールを取り入れたポップスが登場します。
この言葉はポップ・ミュージックをより簡潔に表現した言葉であり、曲の内容は若者向けであればロックよりも激しいメロディではなく、少し柔らかい曲調と歌詞になっています。
ポップスが位置づけられたのがABBAやビートルズなど世界的歌手が登場した頃で、日本でも続々と海外の音楽を取り入れて、有名な曲を残すようになりました。
恋愛の歌であったり、話題の題材を分かりやすく歌詞にして明るく歌われることが多い特徴が見られるこの音楽は子供から大人まで受け入れやすいため、多くの人が歌えるよう覚えやすい歌詞と楽曲は短めに作られています。
ときに踊りを取り入れたり、ロックやジャズなどさまざまな分野の音楽も取り入れて、個性的な曲に仕上げることで何曲も違った楽曲を生み出せます。
ジャズとポップスの違い
ジャズとポップスの違いを、分かりやすく解説します。
差別に対する黒人霊歌とブルースをラッパやピアノなど、音が心に染みわたる楽器を使って気持ちを表し、そこに大衆的なノリのいい音楽を加えたのがジャズです。
それに対し、ポップスは軽やかな音楽に合わせて、恋愛や流行したものを歌詞にして歌うのがポップスという違いがあります。
まとめ
奥深いジャズは聴くほどその音から黒人の差別に対する気持ちを感じ取れる音楽です。
一方のポップスは自分の恋愛感や体験談などを軽やかに歌い、人々を惹きつけます。
どちらも人の共感を得られる音楽でもありますので、じっくり聴きたいときはジャズを、あまり真剣に考えずに楽しみたいときはポップスを選ぶといいでしょう。