この記事では、「ツッパリ」と「ヤンキー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ツッパリ」とは?
「ツッパリ」とは、1970年代に関東地方に現れた不良少年のことを指す言葉です。
主に東京に多く現れたこの「ツッパリ」は、意地を張った者で、人の意見を素直に聞き入れない少年のことを意味しています。
不良少女のスケバンと「ツッパリ」は同じであり、喧嘩することが得意であったり、硬派であるのがこのツッパリ少年の特徴でもあります。
ファッションは学生服の丈を極端に長くするか短くして、ズボンは極端に太くし、裾をつぼめて独特な形状の学生服にアレンジ。
そして、ヘアスタイルは剃りこみを入れるか、前髪にパーマをかけて突き出し、真っ赤な靴下か紫の靴下、ズボンには白や赤などの細いベルトをコーデしてお洒落に決めるのです。
「ヤンキー」とは?
「ヤンキー」とは、1980年代半ばに登場した不良少年と少女を指した言葉です。
主に関西を中心に登場した言葉であり、リーゼントヘアに長ランやドカン、ボンタンという学生服を着て、潰した学生鞄を持ちます。
そして、派手なカッターシャツを学生服にコーデして、ヘップサンダルを履くか、ビーチサンダルを履いて学校へ登校していました。
この「ヤンキー」は小さな集団を作り、属することで共有の価値観を持ち、利益を優先するという特徴があります。
自分の価値観を優先的にしますが、対抗心やプライドはあまり重視しない傾向が見られます。
そのため、喧嘩するのは嫌い、あくまでも個性的なファッションを学生服に足して楽しむ少年のことを「ヤンキー」と言っていました。
そんな彼等は車の免許証を取得した後はヤン車に乗り、国道を乗り回します。
この車のボディカラーは紫か黒い車を改造して車体を低くして、窓から上体を乗り出して箱乗りして楽しむわけです。
「ツッパリ」とヤンキーの違い
「ツッパリ」と「ヤンキー」の違いを、分かりやすく解説します。
関東から登場したのが「ツッパリ」で、関西から登場したのが「ヤンキー」という違いがあります。
硬派なツッパリはその後、全国へと広まっていき、知名度を高めましたが、「ツッパリ」よりも後に世に出回った人に対してオープンな「ヤンキー」は大阪から登場した言葉です。
しかし、今ではツッパリという呼び方はあまりしなくなり、ヤンキーと呼ぶ方が増えています。
「ツッパリ」の例文
・『当時、一世風靡した横浜銀蝿はツッパリの代表的な歌手だ』
・『ツッパリの若者が大人相手にいきがり、突っぱねていた』
1980年代、日本国内でブームとなった歌手の横浜銀蝿のファッションはまさしくツッパリ界のカリスマともいうべきポジションに位置していたグループです。
また、若者の気持ちを理解してくれない大人に対してツッパリは反抗的な態度を見せていた。
「ヤンキー」の例文
・『日本のヤンキー文化を表現する氣志團は格好いい』
・『ヤンキー兄ちゃんのうたがヒットし、ヤンキーという言葉が定着する』
日本の「ヤンキー」文化をうまく再現しているのが歌手の氣志團です。
ヘアスタイルから学生服のデザインにいたるまですべてがうまく再現しており、歌もヤンキーの魅力をうまく表現しています。
また、歌手の嘉門タツオが1983年に「ヤンキーの兄ちゃんのうた」を発表し、日本有線大賞を受賞したことで「ヤンキー」という言葉が人々の間で定着しました。
まとめ
不良少年を指した言葉の「ツッパリ」と「ヤンキー」の学生服の着方は似ていますが、「ツッパリ」の方が少し頑固で男気を重んじるところがあります。
ヤンキーは外国風なお洒落を取り入れており、新しい時代の扉を開いた不良少年に使われる言葉です。
そんな不良少年は時代に斬新な考えとファッションコーデを生み出した、いわば時代の革新的なニューリーダーでもあるのです。