楽譜を読んでいると、難しい単語が出てきて困ることがあります。
この記事では、「テヌート」と「スラー」の違いを分かりやすく説明していきます。
音楽の専門知識をつけて、リズミカルに音程を覚えていきましょう。
「テヌート」とは?
テヌートとは、演奏記号のこと。
音を保つという意味があります。
オタマジャクシのような音符の上または下に「短い棒」を見つけたら、テヌートのことです。
小さな横棒なので見落としてしまうことも多いのですが、意識して探すとすぐに分かります。
テヌートが書き込まれていたら「音符の記号いっぱいに、音をのばしてください」と受け取ります。
そのため余韻をのこすような演奏をします。
「できるだけ長く音を響かせて欲しい、この音符を強調させて欲しい」というのがテヌートに込めた作者の思いです。
テヌートと対照的な記号に「スタッカート」があります。
スタッカートは音符の上や下に「小さな黒い丸」があるものです。
スタッカートは「音を短く区切ること」。
テヌートの正反対の弾き方になるので、一緒にレッスンしておくと理解しやすいです。
「スラー」とは?
スラーも演奏記号のひとつ。
つなげて演奏するという意味があります。
楽譜の中にある「緩やかな弓なりの曲線」です。
この記号を見つけたらナチュラルを意識して、できるだけ滑らかに演奏します。
スラーには「音符同士をつなげる」という意味があります。
「この音符たちは同じグループの仲間だから、仲間外れにならないように意識して演奏してください」という作者のメッセージが隠されているのです。
そのためスラーがあるときは、音符同士が手を取り合うように、スムーズに演奏していきます。
音と音が離れないように、なだらかに繋げていきます。
スラーとよく似た記号に「タイ」があります。
タイは「短い弓なりの曲線」で、同じ音程の音をつなげるという、スラーとよく似た意味が込められています。
「テヌート」と「スラー」の違い
どちらも一流のオーケストラでも、よく用いられる演奏形態です。
「テヌート」と「スラー」の違いを、分かりやすく解説します。
・個の「テヌート」集団の「スラー」
「テヌート」と「スラー」はどちらも、よく楽譜に登場する演奏記号です。
大きな違いは記号のデザイン。
テヌートは「音符の上や下にある、短い横の線」です。
そしてスラーは「音符の上や下にある、長い弓なりの曲線」です。
短い線がテヌート、長い曲線がスラーです。
テヌートには「音をたもって演奏する」役割があり、スラーには「なめらかに演奏する」という役目があります。
音符ひとつを際立たせるのがテヌート、同じグループの音符になじませるのがスラーです。
まとめ
「テヌート」と「スラー」の違いを分かりやすくお伝えしました。
テヌートは、音符の長さを十分にたもって演奏すること。
そしてスラーは、なめらかに流ちょうに演奏する方法です。
音楽記号に気を配って演奏すると、よりイマジネーション豊かな作品に仕上がります。