この記事では、「ハヤシライス」と「ハッシュドビーフ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ハヤシライス」とは?
日本の洋食として「カレーライス」と共に人気が高いのが「ハヤシライス」です。
薄切りの肉と薄切り玉ねぎを炒めて、デミグラソースやトマトソースで煮込んだこの料理の名前がなぜ「ハヤシライス」と呼ぶのかは今もって謎です。
「ハッシュドビーフ」が変化して「ハヤシ」になった説、上野精養軒のシェフ林さんの名前、もしくは丸善の創始者の早矢仕(はやし)さんの名前という説がありますが、どれが真実なのかは分かりません。
しかし比較的に簡単にそして大量に作れる、子供から大人までの味覚を満たしてくれるなどの理由から、国民食として欠かせない料理のひとつになっています。
「ハッシュドビーフ」とは?
「ハッシュドビーフ」は英語の“hashed beef”に由来しています。
この“hashed beef”は古いイギリスの料理本に薄切りの肉の煮込みとして紹介されています。
日本では食品メーカーが「ハッシュドビーフ」という商品を売り出したことで、この名前が広がりました。
「ハッシュドビーフ」の響きが洗練されているので消費者の心を掴んだようですが、この商品自体は「ハヤシライス」とそれほど大きな違いはありませんでした。
しかし給食のメニューに「ハヤシライス」ではなく「ハッシュドビーフ」と書かれていると、何となく美味しさがアップされるように思えるのは面白いことです。
「ハヤシライス」と「ハッシュドビーフ」の違い
「ハヤシライス」と「ハッシュドビーフ」の違いを、分かりやすく解説します。
「ハヤシライス」と「ハッシュドビーフ」の明確な違いはありません。
一般的にはハヤシライスはトマト味をベースにしていることが多く子供好みの味で、肉も豚肉でもOKですが、「ハッシュドビーフ」はデミグラソースベースで赤ワインを加えて作れば大人向きの味、そして名前の通り「ビーフ/牛肉」を使うというとのイメージがあります。
しかしハヤシライスでもデミグラソースベースでトマト味が少ないものや、「ハッシュドビーフ」でもトマト味が強く子供が好きな味付けのものもあり、牛肉が高いから豚肉で代用というご家庭もあります。
「懐かしの洋食」が食べたい人にとっては「ハヤシライス」という名称が心をくすぐるでしょうし、「おしゃれ系料理」が好きな人なら「ハッシュドビーフ」の名前の方が気にいるでしょう。
まとめ
「ハヤシライス」と「ハッシュドビーフ」はどちらも肉と玉ねぎの薄切りをデミグラソースで煮込んだ料理です。
日本では有名な料理ですが、海外で「ハヤシライス」や「ハッシュドビーフ」と注文しても、通用しないので気をつけましょう薄切り肉ではなく、塊肉や色々な野菜を入れて煮込むと「ビーフシチュー」になります。
他にもロシア料理の「ビーフストロガノフ」は「ハヤシライス」や「ハッシュドビーフ」と同じような薄切り肉の煮込みです。
このように違う文化圏の国の料理を上手にアレンジする日本は、やはりグルメ大国と言えるでしょう。