マーケティングで使われる専門用語として「プレステージ商品」という言葉があります。
主にブランドのマーケティングで登場する用語ですがいったいどのような意味なのでしょうか。
今回は、「プレステージ商品」の意味と類似した言葉を紹介します。
「プレステージ商品」とは?意味
「プレステージ商品」とは、「購入することで社会的なステージが上がったかのように感じられる高価な商品」という意味の言葉です。
「プレステージ商品」の概要
マーケティングにおいて自社の価値を高めブランド化することはとても重要です。
各社は製品の品質やそれにまつわるストーリーなどでブランド価値を高めようと活動します。
ブランドという付加価値が加わることで商品はより高額での販売が可能となり利益率や売上は伸び会社の成長につながります。
しかし、どんなにブランド価値を高めたとしても高額商品の販売というのは簡単ではありません。
本来の価値や用途に応じた価格よりもさらに上の価値があると消費者が判断しない限り高額商品はいつまでも売れ残ってしまいます。
高額商品の付加価値にはいろいろな考え方があります。
高級素材や優れたデザインなど具体的にわかりやすい価値で質を高めるのが一般的ですが、そういったはっきりとした付加価値ではなく「その商品を購入するという行為そのものに付加価値を見出した商品」が「プレステージ商品」です。
消費者が商品を購入するのは実用のためだけとは限りません。
憧れの商品を購入することで満足したり、よりよい製品を身につけることで自分自身を高めたりといったような動機による消費も立派な消費行動のひとつです。
「プレステージ商品」とはそのような消費行動による付加価値不可解を目指した商品です。
品質が優れていることは当然として購入すること、所有することで大きな満足感を達成し社会的なステージが上がったと感じられるような商品を指して「プレステージ商品」と呼びます。
企業がそのような「プレステージ商品」を出すことでブランドの頂点をより高いものにすると同時に消費者からの憧れや尊敬といった眼に見えない形での評価を獲得することができるというメリットがあります。
ただ高額の商品ならばいいというわけではなく社会的なステージが上がると思わせるだけの品質と特別性が求められることから、訴求力のない中途半端な製品を「プレステージ商品」として発表してしまうと逆にブランド価値が低下する可能性があります。
「プレステージ商品」の言葉の使い方や使われ方
・プレステージ商品となる新製品開発に全力を注ぐ。
・ブランド価値向上をめざしプレステージ商品を投入する。
・各社のプレステージ商品を比較する。
・訴求力がなければプレステージ商品とはいえない。
「プレステージ商品」の類語や言いかえ
・プレミアム商品
「大きな付加価値が上乗せされて販売される商品」を指す言葉です。
商品のモデルラインナップのうちベーシックな商品よりも豪華な仕様で、より高い値段で販売されるものを指します。
「プレステージ商品」とは同じような意味合いですが一般販売されるものが「プレステージ商品」、限定販売されるものを「プレミアム商品」と区別することもあります。
・特別仕様
「通常とは異なる特別な仕様」を意味する言葉です。
自動車などでよく使われる言葉で「プレステージ商品」と同じく別格の価値が与られている商品を指します。
まとめ
「プレステージ商品」はあまり耳なじみがない言葉ですが、普段の生活でも意識せず目にしているものです。
意味を知った上で商品の価値を正しく見極めてください。