自分の生き方や、物の考え方を表現する言葉として、「ポジティブ」とか「楽観的」が使われますが、この2つの言葉の違いを明確に説明できる人は少ないかもしれません。
この記事では、「ポジティブ」と「楽観的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ポジティブ」とは?
「ポジティブ」とは元々は英語の単語「positive」をカタカナにした物です。
英語としての「positive」は、本来「肯定的」とか「積極的」という意味です。
「プラスの」という意味もあります。
これは「否定的」、「消極的」、「マイナスの」という意味を持つ「negative」の対義語として理解するのが一番良いでしょう。
一時期体に良いと話題になった「マイナスイオン」という言葉がありますが、これは和製英語で、本当の英語では「negative ion」(日本語訳は陰イオン)です。
しかし、日本語として定着した「ポジティブ」はそれらの意味の中の「肯定的」を拡大解釈して「肯定的に考えること」を表す言葉として使用されるケースがほとんどで、本来の「積極的」の意味で使用されることはほとんどありません。
「楽観的」とは?
「楽観的」とは人生や物事が自分にとって良い方向に進んでゆく物だという考え方のことです。
別の言い方で言えば、考え方がプラス思考であるとも言えます。
対義語は「悲観的」で、英語では「optimistic」です。
「ポジティブ」と「楽観的」の違い
「ポジティブ」と「楽観的」の違いを、分かりやすく解説します。
ここまで解説してきたように、この2つは、「物事や生き方がマイナス思考ではなくプラス思考である」という部分においては、似たような意味で使用されることが極めて多い言葉です。
しかし、本来は「positive」の第一の訳としては「積極的」であり、「楽観的」の英訳は「optimistic」なので、英語としては明確に違う意味を持つ言葉なのです。
「ポジティブ」の例文
・『ポジティブに生きなきゃ人生楽しくないよ』
・『ポジティブ・シンキングで難局を乗り切りましょう』
「楽観的」の例文
・『どんなことでも楽観的に考えれば解決策が見つかるよ』
・『悲観的な性格の人より楽観的な性格の人の方が話していて楽しいです』
まとめ
生き方や、考え方を表す言葉として頻繁に使用される言葉である「ポジティブ」と「楽観的」は現代においては同じ意味で使用されることも多いのですが、元々の意味としては同じではないことを解説しました。
「ポジティブ」の様な外国語由来のカタカナ語に関しては、日本語として定着する過程において本来の意味のうちの一部が拡大解釈されて伝播することはよくあることです。
そのため、元々は同じではなかったのに徐々に同じようなことを表現する様に変化することもあります。
これは「ネガティブ」と「悲観的」のペアに関しても全く同じ状況です。
カタカナ語を使う時にはこの様なことを思い出してみると面白いかもしれません。