この記事では、「マスター」と「マイスター」の違いを分かりやすく説明していきます。
「マスター」とは?
「マスター」にはいくつもの意味がありますが、主なものは5つです。
1つめは、親方、師匠です。
職人や弟子の指導にあたる人、学問や武術の先生を指します。
2つめは、経営者です。
とくに喫茶店やバーの経営者、主人を指します。
チェーン店でない喫茶店の場合、そこにはその店を切り盛りする人がいて、その人がこの名で呼ばれることがあります。
バーの場合も同様です。
3つめは集団の責任者です。
「コンサートマスター」などのことをいいます。
コンサートマスターは、楽器を持っている人たちをまとめる役です。
振りや動きなどによって、音がどこに集まるのかを指示します。
4つめは学位の一つです。
5つめは、物事を習得すること、上達することです。
「フランス語をマスターした」のような使い方をします。
この場合は、フランス語の練習をして上達した、習得したという意味になります。
「マスター」の使い方
経営者の意味では、喫茶店やバーなど洋風の店の主人を指して使用をします。
個人経営の店で使われることが多いです。
習得することという意味でも使用されます。
「マイスター」とは?
「マイスター」には2つの意味があります。
ひとつは名人です。
その分野で優れている人をいいます。
もう一つの意味は、ドイツで徒弟制度の最上位のことです。
徒弟として働きながら学校に通ったり、放浪修行をしたりして技術を身につけ、熟練工の試験を受け、さらに技術の研修を積んで、「マイスター」の試験を受けます。
ドイツには「手工業マイスター」や「工業マイスター」などがあります。
日本でも技能検定に合格することで、「マイスター」の称号が与えられるものがあります。
たとえば、「ものづくりマイスター」や「オイスターマイスター」などです。
都道府県が独自に行っているものもあります。
「マイスター」の使い方
ドイツの徒弟制度の最上位を指して使用する言葉です。
「マスター」と「マイスター」の違い
2つの言葉は、親方の意味合いがありますが、やや意味が異なります。
「マスター」は弟子を指導する立場にある人のことです。
また、喫茶店やバーの主人の意味もあります。
「マイスター」はドイツの徒弟制度の最上位の意味です。
日本でも「マイスター」の称号が与えられる技能検定があります。
これは教える立場の人のことではありません。
「マスター」の例文
・『喫茶店のマスターと仲がいい』
・『マスターと呼ばれている』
・『英語の難しい発音をマスターする』
・『マスターの淹れるコーヒーがおいしい』
「マイスター」の例文
・『マイスターを目指す』
・『マイスターになるために修行中』
・『マイスターの称号を得る』
・『マイスターの試験を受ける』
まとめ
親方の意味合いがあることや、一文字違いであることが似ている2つの言葉ですが、意味は異なります。