この記事では、「ミサ」と「礼拝」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ミサ」とは?
「ミサ」とは、百科事典によれば、カトリック教会で行われる祭儀のなかでもっとも重要な祭儀。
感謝の聖体祭儀といわれる。
日曜日に教会に信徒が集まって祝う祭りであると記載されています。
また、カトリック東京大司教区のHPでは、イエス・キリストが最後の晩餐で、弟子達に向かいパンを取り「これはわたしの体である」と言い、またぶどう酒を「これはわたしの血」と言われました。
キリスト信者は2000年にわたって、キリストの復活を祝うために毎週日曜日に集まり、この「主の晩餐」を行ってきました。
これがカトリック教会でミサ(感謝の祭儀)と呼ばれる礼拝集会ですと、記載されています。
「礼拝」とは?
「礼拝」とは、宗教において神や仏などを拝むことを指す言葉です。
仏教においては「らいはい」と読み、それ以外の宗教では「れいはい」と読みます。
「ミサ」と「礼拝」の違い
「礼拝」は広く宗教一般に使われる言葉ですが、「ミサ」はキリスト教のみで使われる用語であり、ここではキリスト教における2つの言葉の違いについて説明したいと思います。
キリスト教において、人々が集まって色々な儀式を行う事の総称です。
キリスト教にはカトリックやプロテスタント等の色々な宗派がありますが、「ミサ」はカトリックにおいて、先に記載した様に、最後の晩餐を伝承した聖餐式と言う儀式を行っています。
この聖餐式の事を「ミサ」と呼ぶのです。
しかしカトリックにおいても、その中の宗派によって呼び方が違ったりする事で、「ミサ」と「礼拝」が混同されやすいのでしょう。
それでは、日曜日にキリスト教で「礼拝」が行われる場合には、その式典はどのように進めら、そこにカトリックとプロテスタントではどんな違いがあるのでしょうか。
プロテスタント教会の礼拝では、最初に賛美歌を歌い、旧約聖書や新約聖書の一部を朗読し、よく聞きます。
その後に牧師様の説教を聞き、自分達の信仰を告白して神の愛に感謝し、最後に再び讃美歌を歌い、最後の祈りをささげると言う流れが一般的です。
一方のカトリックでは、前半はプロテスタントと同じですが、終わりの部分で、神父が神に祈ってパンと葡萄酒をイエスの肉体と血に変えます。
これは聖変化と言われており、聖変化したパンを信者一人、一人に「イエスの体」と言いながら手渡す儀式が行われる点が特に大きな違いで、これが「ミサ」の儀式なのです。
まとめ
「ミサ」はキリスト教のカトリックにおいて、キリストの最後の晩餐を伝承した聖餐式と言う儀式を指す言葉で、これを含めて行われるカトリックの「日曜礼拝」全体も「ミサ」と表現されるのが一般的です。
それに対して「礼拝」とは、宗教において神や仏などを拝むことを指す言葉です。
仏教においては「らいはい」と読み、それ以外の宗教では「れいはい」と読みます。
以上の事から、キリスト教においては、プロテスタントの「礼拝」を「ミサ」と呼ぶ事はありません。
一方で、カトリックにおいては、聖餐式以外の多くの「礼拝」を「ミサ」と呼称される事もあります。