この記事では、「一喝する」の意味を分かりやすく説明していきます。
「一喝する」とは?意味
「いっかつ(する)」と読みます。
喝には、大声を出すという意味があります。
単に大きな声というよりも、最大ボリュームというイメージです。
そして、一喝するということは大きな声で厳しく叱りつける意味になります。
ダラダラと叱り続けるのではなく、一言でズバッと怒りを瞬時に伝えます。
「一喝する」の概要
一喝する際に最も適しているのが、「こらっ!」でしょう。
漫画などでは、子供たちがいたずらをしたときに近所の怖いおじさんが「こらっ!」と雷を落す場面があります。
これが正に一喝している場面です。
諭すという言葉がありますが、一喝する叱り方に対して、言葉を尽くして相手が正しく理解できるようにゆっくりと話し聞かせることです。
一喝するのは、相手に瞬間的に行為を止めさせたいという意図があり、大きな声を出すわけです。
ただし、目下の人が目上の人に対して一喝するのはありえません。
失礼になるからです。
監督責任を持つ上の立場である人が、下の立場にいる人に対して指導の一環とした注意方法のひとつに当たります。
また、お坊さんが修行の一環として喝を入れられることがありますが、これも叱りつけて正しい方向へ導くためとされています。
そこから、一喝するという言葉が生まれました。
近年は、叱りつける一方ではパワーハラスメントと思われてしまうために、一喝する指導は過去のものとなった感があります。
今は指導する側が気を使わないと上手く伝わらない時代なのです。
「一喝する」の言葉の使い方や使われ方
一喝するという言葉は、叱っている様子を表しています。
例えば、『今年の新人は何度となく一喝するも、まったく動じないから困る』
『あいつはかなり図々しいから、一喝するくらいでは怯まない』
『あれこれ説明しても理解できないなら、その都度一喝するほうが分かりやすいかもしれない』
このように、スパッと叱ることで現状の切り替えを速やかに行いとき、一喝するのが適しています。
「一喝する」の類語や言いかえ
似た言葉に、「カミナリを落す」「喝破(かっぱ)する」「大喝一声(だいかついっせい)」などがあります。
一喝する様を表す、「頭ごなしに叱る」という言葉も端的に分からせるという意味を持つので同じように使えます。
まとめ
一喝していたカミナリ親父、お節介おばさん、スポーツ根性もののアニメに登場した監督など。
いまや死滅したようにも感じられます。
相手を敬うモラルが重要視される時代ですから、一喝する存在を懐かしく思い出す人もいることでしょう。
一喝する人もいなくなり、一喝された記憶も薄れることで、「一喝文化」はこのまま廃れてしまうかもしれません。
人が穏やかに過ごす日々を良しとするならば、それは良い方向へ変化していると言えます。
しかしながら、誰かに叱られながら身に付ける習得方法が消滅してしまうのはなんとも惜しい気がします。