「一隻眼」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「一隻眼」とは?意味と使い方

この記事では、「一隻眼」の意味を分かりやすく説明していきます。

難しい言葉を、短時間でおさらいしていきましょう。

「一隻眼」とは?意味

一隻眼(いっせきがん)とは、洞察力のこと。

見えている部分はもちろん、見えない部分までじっくり考えられる能力をあらわします。

危ない問題がないか、注意深く見ること。

見てくれだけに、騙されないのが一隻眼です。

そもそも「一隻眼」「一隻の眼」と書きます。

「一隻」は舟を数えるときの言葉で「ひとつ・片方」という意味があります。

そして「眼」には「注意深く見る」という訳があります。

片方の瞳だけに全神経を集中させて、物事の裏の裏までじっくり見ることが「一隻眼」になります。

一般の人とは目の付け所が違う、優れた能力をあらわしています。


「一隻眼」の概要

「一隻眼」はもともと、禅の教えから生まれた言葉です。

仏教では物事の本質をつかむためには、5つの力が必要だと説いていました。

主なものに、慧眼や法眼があります。

この5つのパワーをすべて宿した状態を「一隻眼」と呼びました。

「一隻眼」が備わっていると、表面から眺めただけでは分からない、新しい真実に出会えます。

自分の心で静かに考えて、冷静な判断を下していけるようになります。

ちなみに「一隻眼」と聞いてまっさきに思い浮かぶのが、幼い頃に片目を失った伊達政宗です。

伊達政宗は「義に過ぎれば固くなる」という名言を残しています。

この言葉は、心が固くなってしまうと、判断を誤ってしまうこと。

他人に気を遣うよりも、まずは自分自身に気を遣いなさいということです。

自分の心を養い、正しい道を知ることが「一隻眼」です。


「一隻眼」の言葉の使い方や使われ方

「一隻眼」はこのように使います。

・『類まれな才能をもつ彼は、常に一隻眼を忘れなかった』
・『独眼竜政宗のように、一隻眼のある人物になりたい』
・『一隻眼に欠けているのか、いつも失敗ばかりしている』
「一隻眼」とは、真実を見抜く力のこと。

第二、第三の眼をあらわします。

そのため洞察力が備わっている人に対して使います。

一隻眼のある、観察力に優れた人になりたいものです。

「一隻眼」の類語や言いかえ

「一隻眼」の似た言葉として、次のフレーズがあります。

・洞察力
・先見の明
・審美眼
・批評眼
洞察力とは現状を正しく捉えて、真実の姿を掘りあてていく力をあらわします。

表面的な問題だけではなく、内面までじっくり観察できる力です。

そして審美眼はセンスのある物を、じっくりかぎ分ける才能をあらわします。

また批評眼とは良いか悪いか、自分の力で判断できる能力をいいます。

まとめ

「一隻眼」の意味と使い方を改めて、おさらいしました。

「一隻眼」とは真実を正しく見極められる力をあらわします。

外観だけではなく、内面まではっきり見定められる能力をしめします。

独眼竜政宗のように、いつでも冷静に、自分の眼でジャッジしていきたいものです。

意味と使い方
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