この記事では、「中立条約」と「不可侵条約」の違いを分かりやすく説明していきます。
「中立条約」とは?
「中立条約」は「ちゅうりつじょうやく」と読みます。
意味は、国際関係において、相手の国への中立を維持する為に、第三国と戦争になってもどちらの味方にもならず参戦しないと締結した約束のこと」という意味です。
2つの国同士で結ばれ、どちらか一方が第三国に攻撃された場合でも、他方はそれに参戦せずに中間の立場であり続けることを言います。
「中立」とは「対立する2者のどちらにも味方しないこと」「特定の思想や立場にならず中間にいること」という意味です。
「条約」とは「国家間で合意したことを文書に表して示すもの」という意味です。
「中立条約」の使い方
「中立条約」は「国家間で中立を維持する為に、第三国と戦争になってもどちらの味方にもならず参戦しないと締結した約束」という意味で使われます。
基本的に、普段からあまり関係の良くない国同士が結んでお互いの国を守る時に使われます。
ただし、軍事的でなければ物資の支援などは可能で、国のトップや情勢が変わるとこの条約が破られることもあります。
「不可侵条約」とは?
「不可侵条約」は「ふかしんじょうやく」と読みます。
意味は、「国際関係において、相手の国への中立を維持する為に、お互い軍事による侵略を行わないと締結した約束のこと」という意味です。
相手の国に対して軍事侵略を行わないことと、相手国が第三国と戦争になっても、第三国を軍事支援しないことを約束するものを言います。
「不可侵」は「おかすことのできないこと」「侵略を許さないこと」という意味です。
「不可侵条約」の使い方
「不可侵条約」は、「相手の国への中立を維持する為に、お互い軍事的に侵略しない、第三国を支援しないと締結した約束」という意味で使われます。
基本的に、相手をけん制する為に、軍事的だけではなく第三国への支援自体しないことを約束するものです。
「中立条約」と「不可侵条約」の違い
「中立条約」は「第三国との戦争なっても、お互いに干渉しないことを約束する条約」という意味です。
「不可侵条約」は「お互いに侵略せず、第三国と戦争になっても支援しないと約束する条約」という意味です。
「中立条約」の例文
・『相手が中立条約を守ってくれることを期待する』
・『中立条約は軍事支援でなければ支援できるものだ』
・『彼と中立条約を結んだので、敵対することはない』
・『ライバルと中立条約を結んだので仕事がし易い』
「不可侵条約」の例文
・『不可侵条約で大国をけん制する』
・『あの国との不可侵条約を延長するべきだ』
・『恋愛のライバルと不可侵条約を結んだ』
・『不可侵条約では第三国への支援を一切できないことになっている』
まとめ
今回は「中立条約」と「不可侵条約」について紹介しました。
「中立条約」は「第三国と相手との戦争に干渉しない」、「不可侵条約」は「お互いに侵略せず、第三国を支援しない」と覚えておきましょう。