この記事では、「事業所」と「工場」の違いを分かりやすく説明していきます。
「事業所」とは?
「事業所」とは、生産やサービス提供などの事業が行われる場所を指す言葉です。
総務省統計局の用語解説では、「事業所」とは経済活動の場所ごとの単位であって、原則として次の要件を備えているものをいう。
(1)経済活動が、単一の経営主体のもとで一定の場所(一区画)を占めて行われていること。
(2)物の生産や販売、サービスの提供が、従業者と設備を有して、継続的に行われていること。
と記載されており、より詳細に定義されています。
街の個人商店を経営している人には、自分の商店が「事業所」に該当すると思っている人は少ないかも知れませんが、用語の定義からは「事業所」の一つなのです。
また「事業所」と言う言葉を聞きなれない人の中には、 一般企業などで働くことが難しい方々が、社会参加、自立をめざす 障害者就労施設『就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所』が一般的に「事業所」と呼ばれることから、これを意味すると思われている方もいます。
もちろん、これも「事業所」の一つですが、用語の意味はもっと広範な仕事をする場を指す言葉なのです。
「工場」とは?
「工場」とは、一定の機械・器具を設備し、継続的に物品の製造や加工などを行う所、また、その建物を指す言葉です。
この「工場」の読みとしては、「こうじょう」と「こうば」がありますが、いずれも上記の工場とは?に記した意味ですが、「こうじょう」は大規模な所を指し、「こうば」は小規模な所を示すのが、一般的です。
『工場地帯』 は「こうじょうちたい」と読みますが、『町工場』は「まちこうば」と読むのは、こうした一般的な読みの区分けを表しています。
「事業所」と「工場」の違い
「事業所」とは、生産やサービス提供などの事業が行われる場所を指す言葉で、「工場」とは、一定の機械・器具を設備し、継続的に物品の製造や加工などを行う所、また、その建物を指す言葉で、違う意味の言葉です。
しかし「工場」も「事業所」の一つとして含まれると言う関係性のある言葉です。
「工場」と「事業所」の違いを分かりにくくしているのは、大手のメーカーが自社の各拠点に『○○事業所』や『○○事業部』や『○○工場』や『○○製作所』と言った自社の組織の呼称をベースに、様々に名付けている事が影響しているのかも知れません。
まとめ
「事業所」とは、生産やサービス提供などの事業が行われる場所を指す言葉で、「工場」とは、一定の機械・器具を設備し、継続的に物品の製造や加工などを行う所、また、その建物を指す言葉で、違う意味の言葉です。
しかし「工場」も「事業所」の一つとして含まれると言う関係性のある言葉です。
また「工場」は「こうじょう」や「こうば」と呼ばれますが、大規模な「工場」を「こうじょう」と呼び、小規模な「工場」を「こうば」と一般的に区分けして呼ばれています。
「こうじょう」も「こうば」規模の差のみで、意味としては同じです。