「五感を使う」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「五感を使う」について

「五感を使う」「ごかんをつかう」と読みます。

スピリチュアルなイメージの言葉ですが、日常生活で気軽に使える言葉です。

「五感を使う」の意味とは

「五感を使う」の意味と解釈について紹介します。

「五感を使う」の意味

「五感を使う」の意味は「身体の5つの器官による感覚を働かせる」という意味です。

「五感」とは、身体の5つの器官を使った以下の様な感覚のことです。

「視覚」は目で見る感覚で、人が脳で受け取る情報の80%は視覚に頼っています。

「聴覚」は耳で聞く感覚で、空気の振動によりリンパ液が揺れて脳に情報が伝わるのです。

「嗅覚」は鼻で匂いを嗅ぐ感覚で、鼻の奥の細胞が生体電気により脳に情報を伝えます。

「味覚」は舌で味わう感覚で、味蕾という部位が脳に情報を伝えます。

「触覚」は肌が物に直接触れた時の感覚で、神経を通じて脳に情報を伝えます。

以上の5つが「五感」と呼ばれていて、その他に「第六感」があります。

「第六感」「ひらめき」であり、人により働いたり働かなかったりします。

「使う」「あるものごとの為にそれを働かせる」という意味で、「五感を使う」という意味が成り立っています。

「五感を使う」の解釈

何故「五感を使う」という言葉が使われるのか、それは「五感を使うことが人間にとってリハビリ効果となるから」です。

人間は「五感」の中でも「視覚」を最も使っていて、日常生活では80%を頼っています。

現代社会ではテレビや雑誌、インターネットなどあらゆるメディアにより簡単に多くの情報が入手できて、ほぼ全て視覚から情報を取り入れています。

しかしそうなると、他の感覚は使われないので段々と鈍くなってしまいます。

「五感」が正しく働かないことで人の身体と精神のバランスが崩れて不安定になってしまうのです。

「五感を使う」という言葉が使われるのは、視覚だけではなくそれ以外の感覚も磨く様にしなさいとの訓示なのです。

「五感を使う」の言葉の使い方

「五感を使う」は、非常に集中してものごとを考える時に使われます。

どんな小さなことでもきっかけを掴みたいと思い、身体の感覚をフル稼働させる時の言葉です。

「五感を使う」は動詞ですが、「五感を使って〇〇する」と副詞として使われることが多くなります。

「五感を使う」を使った例文

「五感を使う」を使った例文と解釈を紹介します。

「五感を使う」の例文1

「この小説は五感を使って食事風景を描写している」

文章で食事風景を描写するのは難しいことです。

著者はあらゆる感覚を使って美味しそうな食事の風景を見事に書き表していることを伝えています。

「五感を使う」の例文2

「五感を使って海外旅行を楽しんできた」

海外旅行に出かけて景色の良い所に行ったり、美味しい物を食べたり、観劇やコンサートに行ったりと、あらゆる楽しみ方をしてきたことを表しています。

「五感を使う」の例文3

「彼は目隠しをされても五感を使ってどこのレストランにいるか分る程だ」

グルメに詳しい人がいて、例え目隠しをされてもあらゆる感覚を使ってどこのレストランに連れて来られたかが分かってしまう程だという意味です。

「五感を使う」の英語と解釈

「五感を使う」の英語は“use the seneses”です。

「五感」なので“five senses”となるのではと思う人もいますが、殆どの場合「五感」をまとめて“the senses”と言います。

“He found his way using the senses”(彼は五感を使って彼なりの方法を発見した)となります。

「五感を使う」の類語や類義表現

「五感を使う」の類語について紹介します。

「知覚」

「ちかく」と読みます。

意味は「動物が外界からの刺激を感じて自覚して、感覚ごとに分類すること」で、「五感」が含まれています。

「感度」

「かんど」と読みます。

意味は「刺激に対して感じる程度や割合」のことで、「五感」の感じ方を表す時の言葉です。