「是非を問う」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「是非を問う」について

是非を問うという表現は、比較的大きな世界で使われることが多いですが、団体やクラスの中などでも使うことができます。

「是非を問う」の意味とは

「是非を問う」「ぜひをとう」と読み、見たままの通り、「是非」について判断を求める時に使う言葉です。

この「是非」とは、「是」「非」の両方のことで、前者は「賛成(肯定)」で後者は「反対(否定)」の意味です。

つまり、簡単に言えば「イエスかノーか」を聞く時に使います。

「これから皆に是非を問おうと思う」と使うと、これから全員に賛成か反対かを聞きたいと言っているのと同じです。

「是非を問う」の言葉の使い方

是非を問うは、個人個人に判断を仰ぐ場合だけでなく、もっと大きな意味で使うことができる言葉です。

例として、ある政党が選挙の時に「国民の是非を問いたい」と言った場合、自分たちの擁立した候補者たちが当選できる(「是」と判断された)か、落選するか(同じく「非」と判断された)を問いたいと思って使っています。

小さな集団の中で賛否を問う場面から、そのような大きな世界でも同様に、この言葉は「正しいか間違っているか」判断してもらいたい時に使います。

「是非を問う」を使った例文

是非を問うを使った例文です。

特に使い方が難しい言葉ではないので、どの例文もすぐに意味が分かると思います。

「是非を問う」の例文1

「新しいマンションの建設の是非を問う住民投票があるらしい」

このような、公に行われる賛否に対して使うことも多い言葉です。

マンションなどの高い建物ができると、どうしても周辺の陽当たりや治安などが問題出てきてしまうので、実際には法的に問題がなければ建てていいという訳でもなく、近隣の住民の理解が不可欠になります。

それを住民投票で問うというのは多少大袈裟な例ですが、場合によってはそのようなことにも発展するかも知れません。

「是非を問う」の例文2

「この件は多数決で是非を問いたい」

「是非を問う」場合に、どれくらいの賛成があればそれが「是」とされたかという判断は、ケースによって異なります。

選挙では分かりやすく、当選できれば「是」となりますが、過半数でそうなるのか、2/3以上の賛成が必要なのかといった具合に、その場その場で基準が全く違います。

よって、「是非を問う」と言われた際には、「是」となる条件をきちんと確認しておきましょう。

自分(たち)からそれを問う時も同様で、これ以上の賛成で「是」となると最初に伝えてください。

「是非を問う」の例文3

「是非を問うなどと大袈裟なことを言っているが、結果は最初から見えている」

どちらに(是か非か)なるか分からない時だけでなく、結果が見えているような場合でも、「是非を問う」行為自体は行えます。

しかし、どう考えても無駄だと思う時には、無理にそれを行うこともないでしょう。

逆に、まず間違いなく賛成多数になると思えば、その場合はすすんで行うべきです。

「是非を問う」の英語と解釈

是非を問うは英語では、“question the conduct”と表記できます。

この後に“of”〜」と付けて、「〜」に関しての「是非を問う」という表現になります。

また、選択の対象が賛否の2つからなので、“choice”(2つのうちのどちらかを選ぶこと)が使えないこともありませんが、「是非を問う」とするなら、上の“question the conduct”の方がいいでしょう。

「是非を問う」の類語や類義表現

是非を問うと似た意味で使える言葉や表現です。

どちらかも自分(たち)以外に問い掛ける時に使います。

「可否を問う」(かひをとう)

「是非を問う」「是非」「可否」と置き換えただけですが、この表現にすると、「賛成」「反対」かだけでなく、「可能か」「不可能か」を聞く場合にも使うことができます。

そのような性質から、「是非を問う」より使い道が広いと考えることができますが、「賛成」「反対」を問う場合には「是非を問う」の方が向いています(その意味しかない為です)。

「判断をあおぐ」(はんだんをあおぐ)

この表現は、「是非を問う」と同様に使えますが、二者択一という訳ではなく、その他の判断も含めて問い掛ける時によく用いられます。

その為、賛否だけの問い掛けにも使えますが、それ以外の意見が出てくることも考慮して使ってください。