「仕切る」と「区切る」の違いとは?分かりやすく解釈

「仕切る」と「区切る」の違いとは?違い

大きなものをいくつかの小さいものにすることを指す言葉として「仕切る」「区切る」があります。

どちらも一般的に使われている言葉ですがどのような違いで区別されているのでしょうか。

今回は、「仕切る」「区切る」の違いについて解説します。

「仕切る」とは?

「仕切る」とは、「ひとつづきの空間の中に隔てるものを設けていくつかに分割すること」という意味の言葉です。

「仕切る」はおもに十分な広さのある場所をいくつかの用途や目的で使いたいときに行われる行為です。

具体的には「壁や衝立など障害物のない広いスペースにあえて隔てるものを設け広かった空間を小さないくつかのスペースに分けること」を指して「仕切る」と表現します。

「仕切る」は基本的には一時的な措置を表す言葉です。

幾つかに分割するために設けられた壁などの隔たりは容易に取り除け簡単に元の状態に戻すことが可能です。

場合によってはある程度固定された壁や板などを用いて長期的に「仕切る」こともありますが、外そうと思えば隔たりを外すことができる可逆性がある場合のみ「仕切る」という言葉が用いられます。

土台に手を入れるなど元の状態には戻せないように隔たりを設ける場合は「仕切る」という表現は使われません。


「仕切る」の使い方

・体育館をパネルで仕切って作業ブースを作る。

・ご飯におかずの味がしみないようアルミカップで仕切る。

・衝立で仕切ることで大広間に二組の客を入れられる。

・ベニヤ板で仕切るだけでは音漏れまでは防げない。


「区切る」とは?

「区切る」とは、「大きなものをいくつかに分割し別物として扱うこと」を指す言葉です。

「区切る」には「継続的に分割する」という意味合いが含まれます。

分割されたものは特に決められていない限りその後別のものとして扱われ分割される前のサイズや大きさを取り戻すことはありません。

大きな土地をいくつかに分けて販売するときや締め切りや期限などある一定期間を猶予期間と定めその時までなら受け付けるあるいは認めるなど特別扱いをするときに使われる表現です。

元の状態に戻る可能性はゼロではありませんが、基本的には戻ることを前提にせず分割する場合を指します。

それぞれの使用者や所有者が異なることも多く、個別に取引されたり売買されたりなど全くの別物として元の有り様とは独立した存在に変化します。

「区切る」の使い方

・想像区のため土地を3つに区切る。

・一週間後に期限を区切る。

・受け持ち範囲を区切ることで責任を明確にする。

・境界線に塀を作って領域を区切る。

「仕切る」と「区切る」の違い

「仕切る」「区切る」の違いは「一時的か継続的か」です。

「仕切る」は大きなものや場所を一時的に分割することを意味します。

見た目や実用性は小さな複数に分けられますが元の形は残されておりいつでも隔たりを取り除いて元通りの状態を取り戻せます。

「区切る」は大きなものや場所を小さいひとつのかたまりごとに分割することをいみます。

分割されたかたまりは再び寄せ集まって元通りの姿に戻ることを前提にされておらず継続してその状態を維持し続けます。

まとめ

「仕切る」「区切る」は似たような意味を持つ言葉ですが正確に意味を追求していくと明確な違いが浮かび上がります。

意味を正しく知っておかないとふたつの言葉の使い分けができません。

この機会に正確な意味を覚えて正しく使いこなしてください。

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