「以ての外(もってのほか)」
もってのほかというのは思いもよらないこと、以外、あるいはとんでもないことや言語道断という意味を持っています。
一般的には言語道断という意味で使われることが多く、名詞や形容動詞として使われます。
ひらがなで描かれることも多く、むしろ漢字で描かれる事はあまりありません。
「以ての外(もってのほか)」の意味
もってのほかというのはけしからんないこと、とんでもないこと、などという意味を持っており、これをもって終了する、まことにもって残念だ、などと使われることもあります。
区切りなどを意味していることもありますし、鳥から外れたことや常識ではないことを指すことも多いです。
「以ての外(もってのほか)」の言葉の使い方
もってのほかという表現は先ほども述べた通り、言語道断などという意味で使われることが多く、とんでもない、と言ったニュアンスを持っています。
そのため、「あんな男性と結婚だなんてもってのほか」「あんな学校に行きたいだなんてもってのほか」などといった使われ方をします。
何かに反対することもできる表現です。
「以ての外(もってのほか)」を使った例文・短文(解釈)
それならば、もってのほかという表現はどのような文章で使われるのでしょうか。
ここではもってのほかという言葉の例文をいくつか紹介します。
「以ての外(もってのほか)」の例文1
「あんな女の人と結婚だなんてもってのほかです」
結婚したいと思う人ができたとき、その人を実家に連れて帰って両親に紹介するということがあるのではないでしょうか。
しかし、そんな時に両親に喜ばれるということもあれば、もしかしたら両親から大反対されるということもあるかもしれませんね。
自分の子供が賛成できないような人と結婚するのは親にとっては辛いものです。
もちろん本人にとっては考え方が違うこともありますが、なかなか親の同意が得られない時、説得をしなければいけなくなるでしょう。
「以ての外(もってのほか)」の例文2
「そんな職業につきたいだなんてもってのほかです」
今や、ナイチンゲールは看護の仕事に大きな変化を与えた人間として知られています。
しかしその一方で、ナイチンゲールの時代の看護の仕事は非常に価値が低いと考えられていました。
まるでメイドたちが全然清潔ではない場所で患者の面倒を見なければならず、お金持ちの娘たちが鳴るような仕事ではなかったのです。
しかし、非常に裕福な家に生まれ育ったナイチンゲールはこの看護の仕事に興味を持ちました。
そして看護の仕事がいかに大切であるかということを世の中に知らしめたのです。
しかしそんな彼女は両親から大きな反対を受けました。
「以ての外(もってのほか)」の例文3
「音楽家になりたいだなんてもってのほか!」
ロベルトシューマンという作曲家を知っているでしょうか。
モーツアルトやベートーベンに憧れ、音楽を作っていた作曲家です。
妻はクララシューマンというピアニストであり、2人はクララの父親の激しい反対を押し切って結婚しました。
しかし、ロベルトシューマンが若い頃、シューマンの母親は彼が音楽家になることを反対していたと言われています。
この頃の音楽家たちは宮廷音楽家であり、金持ちに雇われながら作曲活動をしていました。
特にモーツアルトに至っては35歳という若い年齢で亡くなった時、妻のコンスタンツェさえも葬儀に参列しないという悲しい状況を招いてしまったのです。
あの偉大な音楽家のモーツアルトでさえこのような人生をたどった、だから音楽家にはならないでくれ、と母親から反対を受けました。
「以ての外(もってのほか)」の例文4
「あんな大学に行きたいななんてもってのほか」
最近では大学の進学率が増え、多くの人が大学に行くようになりました。
大学というのは自分が好きなものを勉強しに行く場所ですが、その一方でどうしても大学の名前などを気にし、周りから賛成されないということもあるのではないでしょうか。
あまりにもレベルが低い、あまりにも悪名高い、といった大学に子供が行きたいと言い出した時、親が反対することもあるのです。