「以下」とは?
「以下(いか)」は「〜より下(〜より下の数値)」を意味しますが、算数・数学・法律の用語としての「以下」は「基準となる数字も含めて、その数字よりも下の範囲」を意味しています。
つまり、「30歳以下の方に限定させて頂きます」とある場合には、「30歳よりも年齢が下の人(30歳を含まず29歳から下の人)」を意味するのではなく、「30歳の人+30歳よりも年齢が下の人」を意味しているのです。
「〜以下」という場合には、その基準となる数字も含むのです。
「未満」とは?
「未満(みまん)」は「いまだ満たず」と読むことができ、算数・数学・法律の用語としての「未満」は「基準となる数字を含めず、その数字よりも下の範囲」を意味しています。
つまり、「3500グラム未満の赤ちゃん」とある場合には、「3500グラムちょうどの赤ちゃん」はそこに含まれず、「3500グラムよりも軽い体重の赤ちゃん」を意味しているのです。
「〜未満」という場合には、その基準となる数字は含まれないのです。
「以下」と「未満」の違い
「以下」と「未満」の違いは、簡単に言えば「以下」は「基準となる数字・数量を含む」が、「未満」は「基準となる数字・数量を含まない」ということにあります。
「20歳以下の人はこの会場には入場できません」とある場合には、「20歳の人も入場できない」ということを意味しています。
一方、「20歳未満の人はこの会場には入場できません」とある場合には、「20歳の人なら入場できる」ということを意味しています。
「20歳未満」というのは、「20歳を含まず、20歳よりも年齢が低い人」を意味していて、実質的に「19歳以下」を意味しているのです。
「未満」の使用例
「未満」の使用例を紹介して、その意味を解釈していきます。
18歳未満お断り
「未満」の言葉を使った使用例として、「18歳未満お断り」があります。
ゲームセンターやカラオケ、飲食店などでは、自治体の条例などに基づき、「夜間22時以降は、18歳未満お断りとさせて頂きます」などの掲示がされていることがあります。
「18歳未満お断り」の意味は、「18歳よりも低い年齢の人はお断り(入場・参加などができない)」ということであり、「満18歳になっていれば大丈夫」ということになります。
「18歳未満お断り」という時には、お断りの対象として「満18歳になった人」は含まれていないのです。
「以下」の使用例
「以下」の使用例を紹介して、その意味を解釈していきます。
18歳以下お断り
「以下」の言葉を使った使用例として、「18歳以下お断り」があります。
ゲームセンターやカラオケ、ボーリングなどでは、自治体の条例などに基づき、「夜間22時以降は、18歳以下お断りとさせて頂きます」などの貼り紙がされていることがあります。
「18歳以下お断り」は「18歳未満お断り」よりも厳しい規制になります。
なぜなら、「18歳未満お断り」であれば「満18歳になっている人」であればOKなのですが、「18歳以下お断り」の場合には「満18歳の人もお断り・満19歳以上の人であればOK」ということになるからです。
「18歳以下お断り」の意味は、「18歳の人も含めて、それより年齢が低い人はお断り」であり、「19歳以上の人」でないと入場したり参加したりすることができないのです。
「以下」の対義語
「以下」の対義語は、「以上(いじょう)」になります。
「以上」の意味は「〜より上」ですが、数学・法律の用語としての「以上」は「基準となる数字も含めて、その数字よりも上の範囲」を意味しています。
「18歳以上の人」という場合には、「18歳の人+18歳よりも年齢が下の人」を意味することになります。
「以上」も「以下」も、「基準となる数字・数量を含める」という定義が共通しています。
「未満」の対義語
「未満」の対義語は、「超過(ちょうか)」になります。
「超過」の意味は「その基準(数字)を超えている」ということであり、「超過」という場合には「基準となる数字を含めない」という定義があります。
「20歳未満」という場合には「20歳の人を含めない+19歳以下」ということを意味していますが、「20歳を超過」という場合には「20歳の人を含めない+21歳以上」を意味することになるのです。