「供与」と「提供」の違いとは?分かりやすく解釈

「供与」と「提供」の違い違い

この記事では、「供与」「提供」の違いを分かりやすく説明していきます。

「供与」とは?

「供与」とは、相手が欲しいと思っている物品や利益を与えることです。

たとえば、ある国では人工呼吸器を必要としているのに、使用できる台数が少なかったとします。

その国にとっては、人工呼吸器は欲しいものです。

そこで、別の国が人工呼吸器を与えたとします。

このことは、ある国に人工呼吸器を「供与」したということができます。

「供与」は相手が欲しいと思っているものを与えることで、欲しくないものを与えることではありません。

武器を必要としている人や国に対して武器を与えることは「供与」になりますが、武器なんていらないと考えている人や国に対して与えることは「供与」ではありません。

「供与」が与えるものは、物品や利益です。

人工呼吸器や武器は物品にあたり、形のある手で触ることができるものです。

利益は形がないものもあり、技術のような見たり触ったりできないものを提供することも、相手が欲しているものであれば、それを与えることは「供与」になります。


「供与」の使い方

相手が欲しい物品や利益を与えることについて使用をします。

物品は形のあるもののこと、利益は得になるものです。


「提供」とは?

「提供」には、2つの意味があります。

1つめは、金銭や物品を役立ててもらうために、相手に与えることです。

飲食店である料理を出していたとします。

これは、料理を「提供」するといえます。

「提供」には無償でという意味は含まれていません。

献血は、自分の血液を役立ててもらうために行うものです。

血液は形のある物品になります。

これは血液を「提供」しているといえます。

もう一つの意味は、広告主がスポンサーになって、テレビ番組を広く一般の人が視聴できるようにすることです。

テレビ番組を見ていると、CMの前後などに「~の提供でお送りします」と放送されることがあります。

CMの企業がスポンサーで、スポンサーはテレビ局にCMを流してもらう代わりに費用を支払っており、その費用によってテレビ番組が作られています。

「提供」の使い方

役立ててもらうために物品などを与えることについては、「場所を提供する」「情報を提供する」のように使用します。

スポンサーの意味では、テレビ番組で使われることが多いです。

「供与」と「提供」の違い

どちらの言葉にも与えるという意味が含まれていますが、何を与えるのかが違います。

「供与」の場合は、相手が欲しているものです。

形のある物品や形のない利益についてをいいます。

「提供」の場合は、相手に役立ててもらうためのものです。

相手が欲しているかは意味に含まれていません。

「供与」の例文

・『現金を供与する』
・『機械を供与する』
・『供与する予定だ』
・『供与されました』

「提供」の例文

・『メニューを提供しています』
・『写真を提供する』
・『臓器を提供する』
・『情報を提供する』

まとめ

与えるという点で意味が似ている言葉ですが、何を与えるのかという点で意味が異なる言葉です。

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