「俎上に載せる」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「俎上に載せる」

「俎上に載せる」「そじょうにのせる」と読みます。

「俎上」というのは普段使うことはない漢字です。

「載せる」「乗せる」と書き間違わない様にしましょう。

「俎上に載せる」の意味

「俎上に載せる」の意味や由来について紹介します。

「俎上に載せる」の意味

「俎上に載せる」は、「あるものごとや課題を取り上げ、様々な視点から議論を交わしたり評価をして、今後の対応や方向性を決めること」という意味です。

今迄話題にされていなかったことに焦点を当てて表面化させ、問題を解決したり人々の関心を深める為に使われます。

複数の人々が集まって意見交換をする場で、議題として取り上げられることを表すのです。

「俎上に載せる」の由来

「俎上に載せる」「俎上+に+載せる」が組み合わさった文です。

「俎上」とは「まな板の上」のことです。

「俎」とは、昔はいけにえの肉を載せる台のことを言いました。

この為「まな板」を漢字検索すると「俎板」と出てきます。

「俎上に載せる」「いけにえの肉がまな板に載せられること」から「いけにえに選ばれる」「やり玉に上がる」と変化して、現在の「取り上げて議論されること」になったのです。

「俎上」に載せるのは肉だけではない

「俎上」を使った言葉に「俎上の魚(そじょうのうお)」があります。

これは、調理される為にまな板の上に載せられた魚のことで、意味は「なすすべがない絶体絶命の状態」です。

「俎上」「まな板」であることから、載せられたものは相手がすることに従うしかない状態です。

「俎上に載せる」の言葉の使い方

「俎上に載せる」は以下の様なポイントがあります。

会議の場で使われることが多い

「俎上に載せる」が最も使われるのが会議の場です。

今迄何となく後回しにされていたことや、誰もが疑問に思っているのに改善されなかったことを取り上げて、徹底的に精査する時に使われます。

ネガティブな意味ではない

先程「俎上の魚」「絶体絶命の状態の意味」と紹介しましたが、「俎上に載せる」にはネガティブな意味はありません。

確かにやり玉に上がることにはなりますが、基本的には「ものごとを取り上げて、様々な面から考察したり議論して解決方法を探ること」を意味していて、まだ何も決まっていない状態です。

話し合いの流れ次第では良い結果に結びつく可能性もあるのです。

「俎上に載せる」を使った例文・短文(解釈)

「俎上に載せる」を使った例文と解釈を紹介します。

「俎上に載せる」の例文1

「今回の国会では政治改革が俎上に載せられたけど無理だろうね」

国会議員は選挙時には政治改革を強調していますが、いざ当選すると他にやることがごまんとあったり、具体的に何をどうするのかという点で難しくてそのまま放置する人が殆どです。

やっと国会で政治改革が話し合われるとのことですが、国民のほとんどは期待していないことを表しています。

「俎上に載せる」の例文2

「ライトノベルの是非を討論する際に、私の好きな作品が俎上に載せられた」

ライトノベルは若い人に人気がある小説ですが、純文学が好きな人の中には批判する人もいます。

討論会で自分の好きなライトノベル作品が話題になり、反対派と賛成派が別れて色々と議論をしている様子を表しています。

「俎上に載せる」の例文3

「中学の三者面談では英語の成績の悪さが俎上に載せられた」

中学校の三者面談では、受験に向けて学習面での話題が多くなります。

英語の成績が思わしくない場合、底上げに向けて教師から保護者に様々な指摘やアドバイスがあったことを表しています。

「俎上に載せる」の例文4

「俎上に載せる程の内容でもないのでノーコメントで通した」

何かの会議に出席した時に、議題として取り上げられた内容に対して違和感を覚えることがあります。

そこまで話し合う必要があるのか、もっと優先した方がいい課題があるのではないかと思い、黙ってやり過ごしている様子を表しています。

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