「俗世間から離れる」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「俗世間から離れる」とは?意味と使い方

この記事では、「俗世間から離れる」の意味を分かりやすく説明していきます。

「俗世間から離れる」とは?意味

「俗世間から離れる」の慣用句の読みは「ぞくせけんからはなれる」です。

この慣用句で使われている「俗世間」は、「俗世(ぞくせ、ぞくせい)」とも言われるもので、「一般の世の中」「 仏または僧侶の世界に対して、俗人の住む世界」を意味する言葉です。

従って 「俗世間から離れる」とは、 「俗人の住む世界から離れて出家すること」から転じて、一般的には「自分が生活している現状から解放され、離れること」を指す意味で使われる言葉です。


「俗世間から離れる」の概要

前記の項で、意味を説明する中で出て来た「俗世間」「俗世界」「俗人」に使われている「俗」には、「いやしい」「ありふれた」という意味があり、ネガティブな意味で使われる言葉です。

これは、「仏や僧侶」が高尚で、それに対して一般の人々やその暮らしは下劣であると言う仏教の考え方から来たものです。

また一般的の人や、暮らす場所と言っても、乱れた低俗な人や暮らしもあれば、ごく普通の生活を送っている人や暮らしもあり、その低俗さや非倫理性の程度はまちまちです。

そうした全てを表現する際には「俗世界」と表現し、自分と同じような倫理観で暮らしている世の中の人の総体を「俗世間」と表現するのが一般的です。

従って、反社会勢力の人が「俗世間」と言えば、反社会組織の暮らしを指し、こうした人が「俗世間から離れる」と表現する場合には、組織を離れていわゆる一般市民の生活に戻る事を意味します。

またサラリーマンにとっての「俗世間」は、会社組織の歯車として、毎日忙しく時間に追われ、さらに上司や同僚との人間関係に精神をすり減らす暮らしを指すといえます。

従って、サラリーマンが「俗世間から離れる」と表現する場合には、会社組織を離れて、収入は減少しても、趣味の延長線上のフリーランスの仕事に転向したり、都会から田舎に生活基盤を移し、そこで農業や自由な働き方が出来る生活に転向することを指したりします。

すなわち、「俗世間から離れる」と言う言葉は、現状の「ありふれた」「いやしい」生活から脱出して、より人間らしい自由な生き方を指向して、生活パターンを大きく変化させる場合に、色々なケースで使われる慣用句と言えます。


「俗世間から離れる」の言葉の使い方や使われ方

「俗世間から離れる」の言葉は、『定年退職後は、俗世間から離れて、生まれた山間の村に戻り、晴耕雨読の生活をしたいと思っています。』や『俗世間から離れると言っても、人は全く一人では暮らせず、やはり少人数でも付き合いは必ず残るものです。』の様に使われます。

「俗世間から離れる」の類語や言い換え

「俗世間」の類語としては「俗世」「現実世界」「現世」などを挙げる事が出来ます。

従って「俗世間から離れる」の言い換えとしては、 「俗世を離れる」「現実世界から離れる」「現世を脱出する」などとする事が来ます。

まとめ

「俗世間から離れる」とは、 「俗人の住む世界から離れて出家すること」から転じて、一般的には「自分が生活している現状から解放され、離れること」を指す意味で使われる慣用句です。

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