「保全」と「保護」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「保全」と「保護」の違いとは?違い

この記事では、「保全」「保護」の違いを分かりやすく説明していきます。

「保全」とは?

危険や破壊などから守り、安全な状態に保つことです。

「保」は、たもつ、もちつづける、「全」は、まったく、まっとうするという意味を持つ言葉です。

昭和30年代後半に琵琶湖周辺に工場が建設されはじめ、工場から排泄される汚水により、琵琶湖の水が汚染されはじめました。

家庭用排水によっても汚染が進みました。

琵琶湖の水の汚染が問題になり、水をきれいにしようという取り組みが行われています。

これは「琵琶湖の水質保全活動」といわれています。

汚染水が琵琶湖に流れ込むと、琵琶湖の水質破壊につながります。

水質の破壊を防ぐ行動をして、そして破壊を防がれた状態を保つような取組なので「保全活動」といいます。


「保全」の使い方

危険や破壊などから守り、その状態を保つことについて使用される言葉です。

資産など大切なもの、環境について使われることが多いです。

人間を危険から守るという意味では使用しません。


「保護」とは?

「保護」には2つの意味があります。

一つは、外からの危険や破壊を受けないようにして守ることです。

転んで膝にすり傷ができたとします。

そのままにしていれば傷口から雑菌が侵入する心配があり、雑菌が侵入をすれば化膿する恐れもあります。

また、何もしなければ水に触れたり、誤って触ったりしてしまい、痛いです。

こういったことを防ぐために、絆創膏を貼るなどの手当てをします。

このことを「傷口を保護する」といいます。

外からの雑菌などの危険を受けないように守っているからです。

もう一つの意味は、とりあえず救いが必要だとされる理由があるものを、警察署などに留め置くことです。

迷子が警察署に連れてこられたとします。

自分の帰る場所がわからないものに対して「どこかに行ってください」とはいえないでしょう。

帰る場所がわからないのに追いやってしまえば、危険な場所に行ってしまう可能性があります。

迷子は救いが必要な人だといえます。

こういったものを、他にやらないで警察署などにおくことを「保護」といいます。

「保護」の使い方

危険や破壊などから守るという意味で使用をします。

人間、物、環境などについて使用されます。

「保全」と「保護」の違い

どちらの言葉にも「守る」という意味合いがありますが、やや意味が異なります。

「保護」は危険などから守ることです。

「保全」は破壊などから守って安全であるようにすることです。

安全であるようにするという意味が含まれている点が、「保護」とは異なります。

「保全」の例文

・『環境保全活動に取り組む』
・『景観を保全する』

「保護」の例文

・『迷子を保護した』
・『fフィルムを貼って画面を保護する』

まとめ

2つの言葉には守るという意味が含まれており、似たような意味なのですが、「保全」には安全に保つという意味が含まれている点が違います。

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