「修理する」と「直す」の違いとは?分かりやすく解釈

「修理する」と「直す」の違い違い

壊れてたものを再生するときの表現として「修理する」「直す」があります。

どちらも日常生活で普通に使う言葉ですが厳密にはそれぞれの意味合いは異なります。

この2つの言葉にはどのような違いがありどうやって使い分ければよいのでしょうか。

今回は、「修理する」「直す」の違いについて解説します。

「修理する」とは?

「修理する」とは「壊れて正常に機能しなくなったものに手を入れて再び使える状態にすること」という意味で使われる言葉です。

「修理する」という表現は主に機械や道具など複雑な構成のものに対して使われます。

機能を取り戻すためにある程度の技術力を必要とし、技術を発揮して再び使える状態にすることが「修理する」意味するものです。

誰でも簡単に元の状態に戻せるものに対して「修理する」という表現はふさわしくありません。

「修理する」で重要視されるのは機能面の再生です。

道具や機械の本来の用途を取り戻すために行われるのが「修理する」であり、そのために部品交換や素材の変更など本来の形や構成が変更されることもあります。

元の形から離れていても求める機能が取り戻せている場合は「修理する」がふさわしい表現です。


「修理する」の使い方

・壊れたテレビを修理する。

・エンジンを修理するには大掛かりな設備が必要だ。

・パソコンを修理するために部品を取り寄せる。

・ここまで大破してしまうと修理するのも相当の時間がかかる。


「直す」とは?

「直す」とは、「あるべき元通りの姿を取り戻し再び役立つようにする」という意味の言葉です。

「直す」という表現は広い対象に使われます。

機械や自動車など複雑な構成のものから洋服や美術品まであらゆるものに対して使えます。

「直す」でめざすのは「あるべき元通りの姿」です。

目標となるのは新品、未使用、壊れる前の状態などかつてあった理想的な姿です。

時間をさかのぼったところにある元の姿に近づけようとする行為が「直す」が意味するところなので新しい要素を付け加えたり改めたりする行為は本来的な意味での「直す」にはふさわしくありません。

目標とするのは損なわれた価値の復活です。

「直す」の使い方

・隙間風が吹く障子を直す ・崩れた化粧を直す ・ネジが緩んだだけなので直すのは簡単だ。

・本堂を直すにはかなりの費用がかかる。

「修理する」と「直す」の違い

「修理する」「直す」にの違いは最終的にめざすモノです。

「修理する」でめざすのは壊れたモノをもう一度使えるようにすることです。

正常に動作するように手を入れるのが修理することであり、その過程として部品交換などもともとの形から離れることもありますが機能が復活すれば修理成功として扱われます。

「直す」がめざすのは「あるべき元通りの姿」です。

理想とする形や有り様をめざすのが「直す」であり目指すのは「かつてあった理想的な状態」です。

一度もまともに動いたことがないまま壊れてしまった機械に対して「直す」という言葉を使うのは本来的な意味からすると間違った表現です。

まとめ

「修理する」「直す」はどちらも正常な機能を取り戻すという意味は共通していますが具体的な目標に違いがあります。

実際にはほとんど同じ意味で使われることが多いのですが正しく使い分けることで言葉の持つ意味やニュアンスを正確に届けられます。

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