この記事では、「倉庫」と「工場」の違いを分かりやすく説明していきます。
「倉庫」とは?
貨物や物品などを、傷ついたり失ったりしないようにするために、それらを置いておく建物です。
この建物は、貯蔵・保管をするためのものです。
ここで何かを作る、生活をするといったことはありません。
農家にある「倉庫」で考えてみます。
農家の人は、ここで生活をしているわけではありません。
生活をするための建物は別にあります。
この場所では、クワ、縄、スコップ、軍手など、農作業に必要なものが保管されています。
屋外に放置をしていれば、傷ついたり、失ったりしてしまうことでしょう。
そういったことがないように、この建物で保管をしているのです。
こういった目的で使用される建物を「倉庫」といいます。
「倉庫」は農具を置いておく場所のことだけでなく、貨物や製造したものなどを貯蔵・保管するための建物も指しています。
「倉庫」の使い方
あるものの貯蔵・保管のための建物を指して使用する言葉です。
生活をする場所、製造をする場所を指しては使用しません。
「工場」とは?
一定の機械や器具を備えており、継続して物の製造や加工などを行うところ、またその建物です。
チョコレートを作っている「工場」のことで考えてみます。
カカオ豆の選別、ロースト、すりつぶし、練り上げ、温度調整、形成、冷却などの工程を経てチョコレートが作られます。
ローストをするためにはロースターという機械、カカオ豆を砕いて皮を取り除くためにはクラッシャーという機械、練り上げるためにはコンチェという機械を使用します。
チョコレートを作る「工場」では、これらの機械が設備されています。
そして、継続的にチョコレートを作るという作業が行われています。
このような、機械や器具を備えていて、継続的に物の製造や加工がおこなわれているところを「工場」といいます。
「工場」の使い方
たんに物を作っている場所のことではなく、機械や器具を備えていて、物を作ったり加工したりしているところを指して使用します。
比較的規模の大きなところを「こうじょう」、少人数で作業をしているところを「こうば」といいます。
「倉庫」と「工場」の違い
建物を指している点は同じですが、何のための建物なのかという点が違います。
前者は、貯蔵・保管をしておくための建物です。
後者は、製造・加工をするための建物です。
「工場」で作られたものが「倉庫」で貯蔵・保管されることがあります。
「倉庫」の例文
・『倉庫で作業をする』
・『倉庫内の見回りをする』
・『倉庫を改良して店舗にする』
・『穀物を保管している倉庫』
「工場」の例文
・『チーズをつくっている工場』
・『工場を見学する』
・『一般の人は工場内に入らないでください』
・『この工場では100人が働いています』
まとめ
どちらの言葉もある建物を指しているのですが、何をする建物なのかという点に違いがあります。