この記事では、「共催」と「後援」の違いを分かりやすく説明していきます。
「共催」とは?
共催とは、きょうさいという読み方をする言葉です。
漢字で記されたこの言葉を目にすれば明らかですが、一緒にとかともにといった意味がある共の文字に、会を設けるとかうながすといった意味を持つ催の字を付け足す事で誕生した言葉となっています。
だからこそ共催は、2つ以上の団体が共同で1つの催しを開催する事や共同主催という意味があるのです。
「共催」の使い方
共催は、共の字が付いている事でも分かる様に、1つの催しを2団体以上が協力して行う際に使用する言葉となっています。
なので当然ですが主催者が1つの団体の催しの場合には、この共催という言葉は使用出来ません。
なので使い方としては、〇〇社と〇〇社の共催、といった表現を見掛ける事が可能です。
「後援」とは?
後援とは、こうえんという読み方をすべき言葉となっています。
文字で表現されたこの言葉を見れば即座に分かる様に、うしろとかあと、おくれるといった意味を持つ後に、手をさしのべるとか助けといった意味の援の字を加える事で成立した言葉です。
なので後援とは、計画やイベントの後ろ盾となり資金を提供したり便宜を図る等して援助する事や、後方に控える援助の兵士といった意味があるのです。
「後援」の使い方
後援は、催しやイベント等の際に後ろ盾となり、援助や支援を行う事を表す言葉となっています。
特に社会的な信用が高い企業や公的な機関に対してこの後援という言葉が使われる事が多く、資金提供ではなく広報活動を円滑に行うために名義のみを使用させる事も少なくありません。
実際に企業や公的な団体が後援を表明するだけでも、イベントへの注目度のアップやイメージアップにつながったりします。
ただし後援は、資金面の支援を行う場合にも使用可能な言葉です。
「共催」と「後援」の違い
共催と後援は、使用されている文字も読み方も特に似ている訳ではなく、全然違っている言葉同士だったりします。
ですがどちらもイベントや催しの際に用いられる事が多い言葉であるため、混同してしまう人もいたりするのです。
ただし共催は、2つ以上の会社や団体が共同で催しを行う事を意味する言葉となっています。
一方の後援は、催しの後ろ盾として支援すべく信頼性の高い企業や団体が名義を使用させたり、資金を援助する事を表す言葉です。
「共催」の例文
・『2002年のFIFAワールドカップは、日本と韓国の共催という形で行われたのです』
・『市と出版社の共催で、作文コンクールの開催される事になりました』
「後援」の例文
・『好きなアーティストの後援会に入ったお陰で、チケットが安く手に入る様になりました』
・『今回のイベントは自治体の後援により、何とか開催にこぎ着ける事が出来たのです』
まとめ
2つの言葉は使用されている文字に共通点はなく、読み方も似通っている訳ではありません。
ですがイベント等に対し使用される事が多い言葉同士なので、少しややこしい部分はあるのです。
もっとも共催は、2つ以上の団体が共同してイベント等の催しを行う事を意味しています。
対する後援は、企業や公的団体が後ろ盾となり、イベント等の催しを名義を使って手助けしたり、支援する事です。