この記事では、「内情」と「内実」の違いを分かりやすく説明していきます。
「内情」とは?
「内情」は(ないじょう)と読み、 内部の事情。
内部の状況を意味します。
「内情」の反対語は外情(がいじょう)です。
外部の事情、または外国の事情を意味します。
「内情」の類義語に「内膜」(うちまく)があります。
意味は、 内側に張る幕という意味もありますが、外がからはみえない事情ということで使われます。
例文1:「人事の内幕を暴露する」
「内幕」は、軍陣に二重に張った内側の幕のという意味から「外からは見えない内部の事情」を表し、個人的な事情には使用しません。
それに対して、「内情」は個人的な事情にも使われます。
例文1:「ライバル会社の内情を懸命に探った 」
例文2:「内情に詳しくなければ、犯行は不可能だ」
例文3:「家政婦は、あの家の内情に通じている
「内実」とは?
内実は(ないじつ)と読み、 内部の実情を意味します。
また、副詞の役割をして、本当のところ。
その実という意味でも使われます。
「内実」の読み方ですが、(うちみ)」とは読みませんので注意しましょう。
圏内(けんない)内勤(ないきん) などと同じように、内は「ない」と発音します。
「内実」の反対語は様々あり、その1つに「表向き」(おもてむき)があります。
表向きは、うわべ。
表面上。
という意味です。
「内実」の類義語に「真相」(しんそう)があります。
「真相」はある物事の真実のすがた。
特に、事件などの、本当の事情・内容を意味しています。
例文:「真相を明らかにした」
真相は「事実」を表し、そこに、「本当のところは」といったにニュアンスはありません。
その点が「内実」との差です。
例文1:「度を過ぎた親切に内実迷惑している」
例文2:「見かけと内実は大違いだった」
例文3:「会社の内実は他人に知られたくない」
また、「内実を伴わない」という言い方が、「実体の伴わない」という「内容がない、、実際の内容が一致していないこと」という意味で使われることもあります。
「内情」と「内実」の違い
「内情」と「内実」の違いを、分かりやすく解説します。
「内情」:内部の事情
「内実」:内部の実情(より事実に近い)
という意味の差があります。
事情は物事が現在どういう状態にあるかという様子や、そうなるにいたった細かないきさつをいいます。
実情は、一般に言われていることや外見からうかがい知れることと、実際のありさまとが違っている場合に使われます。
このことから、「内情」と「内実」では、「内実」のほうがより「事実に近い」というニュアンスが含まれます。
また、「内実」は、「ああは言ったが内実困っている」のように、「実際は」という意味が強いです。
まとめ
今回は「内情」と「内実」の違いを、説明いたしました。
「内情」:内部の事情
「内実」:内部の実情(より事実に近い)
「内実」を使用することで、より事実に近い表現ができるのと、「実際のところは」「本当は」という意味を含ませることができます。
2つの意味の違いを知って、よりスマートな会話ができるように心がけましょう。
きっと仕事でも活かされていきます。