「振り返り」と「反省」の違いとは?分かりやすく解釈

「振り返り」と「反省」の違い違い

この記事では、「振り返り」「反省」の違いを分かりやすく説明していきます。

「振り返り」とは?

「振り返り」【ふりかえり】とは、過ぎ去ったことを思い返すこと、または、過去を思い返して自分の気持ちを整理することを意味します。

「振り返る」とは、後ろを向いて物を見る行為のことです。

単に振り向いてものを見ることも指しますが、過去の出来事や自身の言動を思い起こし、過去の出来事をまとめたり心の内面を見つめたりする作業という意味でも用いられます。

行事や思い出をまとめる目的で「振り返り」をすることもあります。

また、ビジネスや教育の場面においては、過去の言動を客観的に見つめ、どうすれば目標が達成できるか改善策を考える行程も「振り返り」と呼んでいます。


「振り返り」の例文

・『大みそかの日に、一年間の出来事を振り返る』

・『仕事の成果を振り返る』

・『何がいけなかったのか振り返って原因を探る』


「反省」とは?

「反省」【はんせい】とは、自身がおこなってきた言動をかえりみて、言動に良くないところがなかったか考えてみることです。

「反」は戻る、返すという意味を、「省」はかえりみる、安否を問うといった意味を持つ漢字です。

この「反」「省」が組み合わされることで、過去を思い返しながら物事の可否を問う行為を表す用語になります。

「反省」は、当事者が言動を思い返し、それで良かったかどうか客観的に分析する行為を表します。

ただしどちらかというと、過去の言動が過ちという前提でおこなわれ、自身の誤りを認めたうえで何が悪かったのか、どうすれば改善されるか考える作業を指しています。

「反省」の例文

・『グループで話し合って反省点を書き出す』

・『二日酔いになり、お酒を飲みすぎたことを反省する』

・『彼の顔にはまったく反省の色が見られない』

「振り返り」と「反省」の違い

「振り返り」「反省」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つは共通して過去をかえりみることを意味し、ほぼ同じ意味で使われることもあります。

ただしニュアンスは少し異なります。

「振り返り」は、世の中で起きた出来事や自身の言動を思い返して整理することです。

「反省」も、自身の言動を思い返して整理するところは「振り返り」と同じです。

ただし「反省」は間違いや失敗をおかしたという前提で、自身の過ちを認めるためにおこなうことが多く、それが「振り返り」にはありません。

「振り返り」は、今後の成長や発展につなげるため過去をかえりみる作業です。

必ずしも間違いや失敗に焦点を当てる行為ではなく、過去の言動から改善できるところを探していく作業となります。

まとめ

「振り返り」「反省」は、互いに混同しやすい言葉です。

しかし「振り返り」とすべきところを「反省」と表記すると、前後の文章の意味が変わってきてしまいます。

両者を適切に使い分けられるよう、正しい意味と使い方を理解しておきましょう。

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