この記事では、「凍り豆腐」と「高野豆腐」の違いを分かりやすく説明していきます。
「凍り豆腐」とは?
豆腐を凍らせて乾燥させた食べものです。
豆腐が厳しい寒さによって凍り、それを溶かして食べてみたらおいしかったため、作られるようになったといわれています。
また、長野県や東北地方で凍み豆腐と呼ばれるものが作られていたともいわれます。
自然に凍らせて作られていたのですが、これでは天候に左右されて均質のものを作ることができません。
明治時代には製造工程の機会化がされ、均質の製品を大量生産できるようになりました。
通常の豆腐は柔らかく、容易に形を崩すことができます。
しかし、「凍り豆腐」はこれとは異なり、戻したものはスポンジ状でやや弾力があります。
一般的な豆腐は、冷ややっこや湯豆腐など、あまり味つけをせずに食べることがありますが、「凍り豆腐」はこのような食べ方はしません。
よく作られる料理には煮物があります。
その他、カレーやスープの具、炒り煮、豆腐ハンバーグなどとしても活用されます。
「凍り豆腐」の使い方
豆腐を乾燥させてから凍らせた食べものを指して使用する言葉です。
同じ食べものでも地域によって呼び名が異なります。
「高野豆腐」とは?
豆腐を凍らせてから乾燥させた食べものです。
高野山の僧侶が作ったことが始まりだとされています。
僧侶の日々の食事は精進料理です。
精進料理では豆腐が用いられます。
豆腐が寒さによって凍ってしまい、それを溶かして食べたらおいしかったため、作るようになったといわれています。
現在、スーパーなどで売られている大量生産品は、自然に凍らせたものではなく、機械によって作られたものです。
まず、硬い豆腐を作ります。
これを切断して「高野豆腐」1枚分大きさにした後、凍結室で凍らせます。
凍ったものは冷凍庫内で約3週間熟成をさせます。
熟成が終わったら水をかけて解凍をし、食べやすくなるように膨張加工を行います。
そして乾燥させます。
これを検品・包装などした後に出荷されます。
この食べものは、煮物、豆腐ハンバーグ、カレー、炒め物などの料理に使われます。
「高野豆腐」の使い方
豆腐を凍らせてから乾燥させた食べものを指して使用する言葉です。
地域によって同じ食べものでも呼び方が異なるのですが、高野山を中心とした地域で特にこの名で呼ばれています。
「凍り豆腐」と「高野豆腐」の違い
どちらの言葉も同じ食べものを指しています。
豆腐を低温で凍らせてから乾燥させた食べものです。
地域によって呼び方が異なります。
「凍り豆腐」の例文
・『凍り豆腐を使った煮物を作る』
・『昨日の夕飯に凍り豆腐が出た』
・『凍り豆腐を作っているところを見せてもらう』
「高野豆腐」の例文
・『最近、高野豆腐ばかり食べている』
・『肉の代わりに高野豆腐を食べる』
・『タンパク質を摂るために高野豆腐を食べる』
まとめ
2つの言葉が指している食べものは同じものです。
地域によって呼び方が異なります。