この記事では、「凶器」と「武器」の違いを分かりやすく説明していきます。
「凶器」とは?
人を傷つけたり殺したりするために用いられる道具、また人を傷つけたり殺したりするときに用いられた道具です。
この言葉が意味するものには、銃、棒、ナイフなどがあります。
どれも、人を傷つけたり、殺したりする力がある道具です。
しかし、銃、ナイフなどを指す言葉なのではなく、人を傷つけたり、殺したりするために用いられた場合にこの言葉を使います。
たとえば、ナイフは果物の皮をむいたり、野菜を切ったりするために使うことができます。
このような使い方をしているときには、「凶器」とはいわないことが一般的です。
しかし、ナイフを人に向ければ「凶器」になってしまいます。
人を傷つけたり、殺したりするときに、薬物を使ったり、殴ったりすることもできます。
しかし、これらは「凶器」とはいいません。
「器」という漢字には、道具という意味があります。
薬や殴る手などは道具ではないので、「凶器」とはいわないのです。
道具についてだけを意味している言葉になります。
「凶器」の使い方
新聞やテレビなどのニュースでこの言葉を見聞きする機会が多いです。
殺傷事件があったときに、この言葉が使われています。
殺傷があったときに使われた道具が、この言葉が指すものです。
「武器」とは?
「武器」には2つの意味があります。
一つは、戦に用いられる道具や器具です。
この言葉が指すものには、銃、刀、槍、弓などさまざまなものがあります。
戦争のような戦いに用いるものだけを指しており、殺人事件に使用されるものではありません。
たとえば、戦国時代には槍、刀剣、弓などが使われていました。
時が流れて技術が進歩すると銃も使われるようになります。
第二次世界大戦では小銃、二式銃剣、三十年式銃剣などが用いられています。
戦争には潜水艇や航空機など大きな道具や機械が使われましたが、このような大きなものは「武器」とはいいません。
もう一つの意味は、何かをするときに効果を発揮する手段となるものです。
「人気を武器にする」のような使い方をします。
実際に人を傷つけたりするために道具のことではありません。
「武器」の使い方
戦に使用する道具を指して使うことが多い言葉です。
現代の日本では戦争はありませんが、ゲームの中などでの戦いで使われる道具を指して、この言葉が使われています。
「凶器」と「武器」の違い
どちらも人を傷つけたり、殺したりする力のある道具を指しています。
「凶器」は殺傷事件などのときに使われる道具を指しています。
「武器」は戦争などのときに使われる道具を指しています。
「凶器」の例文
・『犯人は凶器を所持していた』
・『現場には凶器が残されていた』
「武器」の例文
・『武器を輸送する』
・『倉庫で武器を保管する』
まとめ
人を傷つけたり、殺したりする力がある道具を指す2つの言葉ですが、どのような場で使われるのかに違いがあります。