「動向」と「行動」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「動向」と「行動」の違いとは?違い

言葉の意味としては理解していても、頭の中で発音してみると意味がわからなくなるということがあります。

発音と字面が頭の中で入れ替わってしまうのが原因だと思われます。

「動向」「行動」などはそんな言葉の代表ではないでしょうか。

この記事では、「動向」「行動」の違いを分かりやすく説明していきます。

「動向」とは?

「動向」とは変化している物事が「動いてゆく方向」であり、それをある一時点で見れば物事が「どんな状態かを俯瞰したもの」とも言えます。

その2つを合わせたものが本来の意味での「動向」であると言って良いでしょう。

例えば「今年の日本の景気動向」と言えばその内容として想定されるのは「年初からの平均株価の推移、現時点での細かい業界別の注目業種や製品、そして今後の株価や成長業種の予測」の様なものです。

ここには変化する景気の動きと静止点での産業の特徴という2つの側面の情報が入っています。

英語では「trend」が最も近いでしょう。

日本語でも「トレンド」という言葉は同様の意味で使われます。


「行動」とは?

「行動」とは簡単に言えば「何かをすること」です。

することに関して何か対象やシチュエーションが限定されることはありません。

何でも良いので「何かをすること」になります。

英語では「action」が最も適切な訳でしょう。

プロジェクト管理なので学習する手法の一つに「PDCA手法」というものがありますが、この「PDCA」「Plan Do Check Action」の頭文字です。

日本語では「計画、実行、評価、対策」です。

ここでの「action」は(対策を)実施するという意味になります。


「動向」と「行動」の違い

「動向」「行動」の違いを、分かりやすく解説します。

「動向」「行動」「どうこう」「こうどう」というようにひらがなで記述すると似たように見えますが、基本的に全く違う言葉です。

最も簡潔に言えば「動向」は、「物事のトレンド」であり、「行動」「物事の実施」です。

ただ、「動向」の分析は多くの場合は何か対策の「行動」を伴うものだと考えれば、強ち全く関係がないとも言えません。

「動向」の例文

「動向」の例文としては以下のようなものがあります。

・『学生の就職活動の動向が気になります』
・『当社の主力商品の需要動向を分析しています』

「行動」の例文

「行動」の例文としては以下のようなものがあります。

・『認知行動療法は、気持ちを楽にする精神療法の一種です』
・『伝えたいことがあるなら言葉ではなく行動で示してください』

まとめ

この記事で解説した「動向」「行動」のように、ひらがなで聞くと似たように聞こえるのに意味は全く違い、直接の関係性も薄いというペアの言葉は他にもあります。

例えば「後退」「対向」「伝来と「雷電」「要因」「引用」などたくさんあります。

逆にひらがなで似たような言葉が漢字でも同じ意味のペアも存在します。

「散開」「解散」はその一つです。

この様なペアを探してみるのも面白いでしょう。

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