この記事では、「区別」と「差別」の違いを分かりやすく説明していきます。
「区別」とは?
あるものとあるものとが違っているものとして分けることです。
また、その違いです。
コーヒーの種類には、カフェ・オ・レ、カフェ・マキアート、カプチーノなどがあります。
また、豆の種類には、ハワイ・コナ、モカ、キリマンジャロなどがあります。
これらはすべて別の物です。
豆を見ただけでは同じように見えるかもしれませんが、香りやコーヒーを淹れたときの味などは違います。
ハワイ・コナとモカでは別のものなのです。
別のものとして扱っているので、ハワイ・コナという名前があるし、モカという名前があります。
そして、カフェ・オレがあり、カプチーノがあります。
これは、コーヒー種類や豆の種類を「区別」しているからです。
サプリメントと医薬品のことで考えてみます。
医薬品は効果・効能を記載することができますが、サプリメントはそれはできません。
医薬品は効き目のある成分が使用されているため、効果・効能が発揮されます。
日本ではサプリメントは健康食品であり、医薬品とは別のものとして扱われています。
このことは、医薬品とサプリメントは「区別」しているということができます。
「区別」の使い方
あるものとあるものとが別の物だと分けることを指して使用する言葉です。
さまざまな物事に使用されています。
「差別」とは?
「差別」には2つの意味があります。
一つは、あるものとあるものとの間に認められる違いです。
また、それに従って分けることです。
Aさんの身長は180cm、Bさんの身長は150cmです。
AさんとBさんの身長の間には違いが認められます。
このような、そうだとわかる違いを意味しています。
もう一つの意味は、取り扱いに違いをつけることです。
特に不当に低く扱うことをいいます。
以前は、ハンセン病だとわかると隔離をされてしまいました。
これは、病気でない人と明らかに扱い方が違います。
また、風邪などの病気とも扱い方が違います。
隔離されたため、ハンセン病患者に対して「差別」意識が生まれてしまいました。
現在は「差別」をなくそうという取り組みがされています。
「差別」の使い方
不当に低く扱うという意味で使われることが多いです。
優れているものとして別の扱いをする、という意味ではあまり使用しません。
「区別」と「差別」の違い
違いをつけるという意味合いを持っており、この点が似ています。
「区別」は違いをつけるだけでなく、違うものとして扱うことを意味しています。
「差別」は違いがあるとして差をつけて扱うことを意味しています。
特に不当に低く扱うことをいいます。
「区別」の例文
・『両者の区別がつかない』
・『はっきりとした区別がある』
「差別」の例文
・『差別をなくそう』
・『人種差別』
まとめ
違いという意味合いを持つ2つの言葉で似たようなことを指しているのですが、「区別」は違っているとわけること、「差別」は違うものとして扱いに差をつけることを意味しています。