この記事では、「危ない」と「危うい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「危ない」とは?
「危ない」には5つの意味があります。
1つめは、人を不幸にする出来事が起こりそうであるのです。
子どもが公園で遊んでいたとき、ボールが道路の方に転がっていきました。
子どもはそれを追いかけていきます。
そのとき、道路を車が勢いよく走ってきました。
そのまま子どもがボールを追いかけ続けたら、車に引かれる可能性があります。
車に引かれるという出来事は、人を不幸にする出来事といえます。
そういった事態が起こりそうなので、このことは「子どもが危ない」ということができます。
2つめの意味は、すぐにダメになりそうなことです。
死や消滅などが近いということを意味しています。
もうすぐ死んでしまいそうなとき、「命が危ない」などといいます。
3つめは、物事の成り行きが暗いことです。
明日は晴れて欲しいと思っていたとします。
しかし、天気予報では雨が降るかもしれないといっているし、空は暗くて雨が降りそうな状態です。
明日は晴れそうもありません。
つまり、見通しが暗いのです。
このことは「天気は危ないようだ」といえます。
4つめは信頼できる程度が薄いことです。
「その話は危ない」などの使い方をします。
5つめは不安定だです。
岩がごつごつとしている山道は、足元が不安定です。
こういったところを歩くことを「危ない」といいます。
「危ない」の使い方
危険だ、不安定だ、見通しが暗いといった意味で使用をします。
明るい話に使われることはなく、暗い話、否定的な話に使われることが多いです。
「危うい」とは?
「危うい」には2つの意味があります。
一つは、身体を傷つけたり、生命が脅かされたり、災害が起こったりしそうであることです。
「危ういところ」という使われ方をすると、危険な状態になりそうだったけれど、幸いにも助かったという意味合いになります。
もう一つは、どうなるか不安で気になる、不安定です。
「危うい立場」といった場合、この先立場がどうなるのか不安だという意味合いになります。
「危うい」の使い方
危険が近いという意味や、不安であるという意味で使用をします。
「危ういところ」という使い方をすると、望まない結果が起こりそうだったけれど、そうはならなかったという意味になります。
「危ない」と「危うい」の違い
前者の言葉は、悪い結果になる可能性があるという意味を持っています。
また、信頼度が低い、見通しが暗いという意味もあります。
後者の言葉は、不安定だ、気がかりだといった意味合いになります。
また、危険なところだったけれど助かったという使い方もされます。
「危ない」の例文
・『危ない行為はやめなさい』
・『危ないな!』
「危うい」の例文
・『危ういところを助かった』
・『このままだと合格は危うい』
まとめ
どちらの言葉にも「危」という漢字が同じ意味を持っているように感じますが、ニュアンスが違います。