最近は少し似ているだけで盗作だの剽窃だのと炎上することがありますが「参考」と「パクリ」ではまったく意味が変わってきます。
言葉の意味を知らずに騒ぎ立てる無知な人のせいで余計な騒動が起きることもしばしばですが、このふたつは全くの事を表しています。
今回は、「参考」と「パクリ」の違いについて解説します。
「参考」とは?
「参考」とは「何かをするために他人の成果や著作物を活用し手助けとすること」という意味で使われる言葉です。
「何かの目的のために他人が過去に発表したものを利用する行為」が「参考」の意味するものです。
物事を成し遂げるために自分の力のみで完結することは通常ありません。
資料や発言、作品として発表されたものや芸風などを引用したり照らし合わせたりして自らの成果の補強とする行為が「参考」に当たります。
「事例」や「用例」など過去のケースを「参考」にするのは広く一般に行われている行為です。
どんな物事であっても公されたものであれば直接的、間接的を問わず何らかの影響をあたえるものです。
ある物事によって影響を受けた側からその物事を表した言葉が「参考」です。
そのような行為はどのジャンルであっても当たり前に行われていることなので「参考」にした事実は隠されること無く積極的に発表すべきものとされます。
「参考」にした事実を隠すと盗作や剽窃を疑われる可能性があるため論文などを発表する場合は「参考」にした資料や文献を記載するルールとなっています。
「参考」の使い方
・一流プレーヤーのフォームを参考にする。
・資料を参考に著作を完成させる。
・写真を参考に風景画を描き上げた。
・彼の話は規格外過ぎてまるで参考にならない。
「パクリ」とは?
「パクリ」とは「他人の成果を自分の成果として発表すること」という意味の言葉です。
「パクリ」とは「人の努力やその結果を無断で利用する行為」を指します。
知的活動を不当に盗む行為が「パクリ」であり許されない悪質な行為に当たります。
一般的にはアイデアや絵柄など主に著作権を侵害する行為のことを「パクリ」と表現します。
キャラクターが告示している、ストーリー展開が非常に似通っている、デザインがそっくりなど本来であれば対価が発生すべきであるほどの類似性が見られるのに本人に承諾を得ず無断で使用する行為が「パクリ」です。
「パクリ」の使い方
・ネットでバズった写真がぱくりだったと判明した。
・新連載の内容はヒット作を丸パクリしたものだった。
・パクリを指摘されて慌てて削除した。
・ちょっと似ているだけでパクリ呼ばわりするのはひどすぎる。
「参考」と「パクリ」の違い
「参考」と「パクリ」は独自性の有無によって区別されます。
は他人の考えやアイデアを下敷きにしていても全体としては独自の発想が大きな部分を占めているときに「参考」と表現します。
「パクリ」は他人の成果をそのまま利用し独自性が全く見られないあるいは限りなく割合が低いものに対して使われる言葉です。
他人の絵を手本にしてイラストを描いた場合、その人の作品として独自性が認められれば「参考」ですが、独自性がなく手本になった絵がなければ成立し得ない作品であれば「パクリ」になります。
まとめ
「参考」と「パクリ」の違いはトラブルになりやすいためきちんと覚えておきたいところです。
中途半端な知識で炎上を招かないよう正確に区別してください。
