「反感」と「反論」の違いとは?分かりやすく解釈

「反感」と「反論」の違い違い

人の行為や考えに対して反対する際に使われる言葉には「反感」「反論」があります。

こちらは意味がきっちりと分かれているので、しっかりと使い分けることが可能です。

この記事では、「反感」「反論」の違いを分かりやすく説明していきます。

「反感」とは?

「反感」は主に特定の相手やその存在に対して反対したり、反抗する気持ちのことを指します。

漢字では「感」が使われているので、反発する時の気持ちや感情を表す時に使われるのが通例です。

相手に対して反対する気持ちだけではなく、戦おうとする意志を指すこともありより強い敵意を示す際にも使われます。

慣用句としては「反感を買う」などがあり、不快感をきっかけに反抗する気持ちになるという意味もあります。

類義語としては「敵愾心」「敵意」「戦意」などがあり、こちらは相手に敵対する感情や不快感を意味する時に使います。

これらは明確な敵対心があるのが特徴ですが、「反感」に関しては敵対心を含むことは比較的少なく、漠然的な不快感や気持ちを示すことが違いです。


「反論」とは?

「反論」は相手の議論や批判に対して、反対の意見や議論を出す時に使われます。

こちらは感情的なものではなく実際に行われる議論のことを指すことが多く、平等な議論の時にも使われます。

アカデミックな議論の場では特定の意見に対する「反論」は科学的根拠などに基づいていることも多く、否定的な意味や否定感情を含むものとしてはあまり使われません。

類義語としては「反駁」があり、こちらも意味は同様に主張や議論に対して反対の論を返すものとなっています。

また「抗論」「抗議」という言葉もよく類義語として使われますが、こちらは「抗する」という意味合いを含んでいるので、若干感情的な批判や論議する際に使われるのが特徴です。


「反感」と「反論」の違い

「反感」は主に特定の相手、存在、発言に対して不快感や反抗心を抱く時に使われます。

「反感」は感情や気持ちの表れであり、敵対心を持つことも少なくありません。

対して「反論」は特定の議論や批判に対して、具体的な反対の意見や議論を出す時に使われます。

「反論」は具体的で有意義なものも多いのですが、主観的な感情や主張が入る「反論」も数多く存在するので、両方の意味で使えます。

「反感」の例文

・『転校生はクラスのリーダーから反感を買ってしまい、現在では孤立している』
・『国連から離脱した国に対しては、各国が遺憾の意や反感の意見を示している』

「反論」の例文

・『伝説的な偉人の論理に対しては、まるで反論の余地がないと感じられた』
・『そのサイトはフェイクニュースを作成していると批判されたが、いまだに反論のコメントは上がっていません』

まとめ

「反感」は主に相手の発言や存在に対して不快感や反抗心を抱く時に使われる感情です。

「反論」は具体的な議論に対しての反対意見を出す時に使われます。

「反感」は敵対する意志を含むことが多いのですが、「反論」は協力して議論を進める時など有意義な意味としても使われることが多いのが特徴です。

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