「取り返しのつかない」の意味
「取り返しのつかない」の意味は以下の2つです。
1つ目は「始めからやり直せないこと」という意味で、後で「ああしておけば良かった」と思ってもどうにもならないことを言います。
2つ目は「大切なものを失ってしまい取り戻せないこと」という意味で、大切なものを失ったり壊したりしてしまい、元通りに修復できずに悪い事態を迎えてしまうことを言います。
「取り返しのつかない」の読み方
「取り返しのつかない」の読み方は、「とりかえしのつかない」になります。
特に難しい漢字ではないので読み書きできる様にしておきましょう。
「取り返しのつかない」を分解して解釈
「取り返しのつかない」は「取り+返し+の(助詞)+つか・ない」で成り立っています。
「取り」は動詞「取る」の連用形で「手でつかむ」「様々な手段で自分のものにする」「身に引き受ける」「年齢や時間を重ねる」という意味もあります。
「返し」は動詞「返す」の連用形が名詞化した言葉で、「表裏を逆にする」「ひっくりかえす」「元に戻す」という意味があります。
「つかない」は動詞「つく」の否定形で「あるものが表面に密着しない」という意味の他に、「解決しない」「まとまらない」という意味もあります。
これらの言葉が組み合わさり「手でつかんで元に戻す様に解決できない」という意味で使われています。
「取り返しのつかない」の表現の使い方
「取り返しのつかない」の表現の使い方を紹介します。
文法的な使い方
「取り返しのつかない」は打消しの助動詞「ない」が付いた言葉であり、文末にそのまま使えます。
ビジネスでの使い方
「取り返しのつかない」は、ビジネスで「元に戻せない様な失敗」として使います。
ミスをした時に「取り返しのつかないことをしてしまいました」と謝罪の言葉に使われる表現です。
「取り返しのつかない」を使った例文と意味を解釈
「取り返しのつかない」を使った例文とその意味を解釈していきます。
「取り返しのつかない」を使った例文1
「取り返しのつかないミスをしてしまった」
自分のミスから関係者や取引先に大きな損害を与えてしまった時の台詞です。
「取り返しのつかない」を使った例文2
「このままでは取り返しのつかないことになる」
このままだと大事になると判断して、今すぐに行動を起こすべきであると言っています。
「取り返しのつかない」の類語や類義語
「取り返しのつかない」の類語や類義語を紹介します。
「覆水盆に返らず」【ふくすいぼんにかえらず】
「一度起きてしまったことは元の状態に戻すことはできないことのたとえ」です。
由来は、中国の太公望が有名になった時に、別れた妻が復縁を望んできた際「一度お盆からこぼれた水は元に戻せない様に、破局した夫婦の関係は元通りにはならない」と言ったことからきています。
「後の祭り」【あとのまつり】
「時期が遅れてしまいどうしようもないこと」という意味です。
由来は祇園祭で、「終わりの方の祭りよりも最初の祭りの方が賑やかで楽しい」ということからきています。