「口元を緩める」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「口元を緩める」

「口元を緩める」「くちもとをゆるめる」と読む言葉です。

「ほら、口元が緩んでいるよ」などと、日常会話でも登場することがある言い回しでしょう。

難しい言葉ではありませんので、一般的によく使われている言葉の1つといってよいでしょう。

「口元を緩める」の意味

「口元を緩める」「口元」には、「口の辺り」という意味と、「口の様子や形」という意味があります。

そして、「緩む」は、「強く締め付けられたり張った状態のものが弛む」という意味を持っています。

「口元を緩める」という言い回しになると、「閉じていた口を開けて笑顔になる」という意味になります。

「口元を緩める」の言葉の使い方

「口元を緩める」という言葉は、「閉じていた口を開けて笑顔になる」という意味を持っていますが、満面の笑み、や、弾けるような笑顔、といったニュアンスではなく、軽くほほ笑んで、穏やかな表情になる、といったニュアンスで使われます。

又、フフっと、軽く思い出し笑いをしてしまった時や、ニヤけてしまった時にもよく使われる言葉です。

大爆笑したり、吹き出してしまったという様子を表現する時には使わないのが一般的です。

「口元を緩める」を使った例文・短文(解釈)

「口元を緩める」の意味や使い方の説明をしてきましたが、この項では、「口元を緩める」を使った例文をご紹介します。

「口元を緩める」の例文1

「色とりどりの美味しそうなスイーツを目の前にしたら、口元を緩めてしまっても仕方ないではないですか」

スイーツに目がない人が、スイーツビュッフェに行くと、所狭しと並べられたケーキを見ただけで、目がキラキラと輝き、微笑みがこぼれてしまいます。

この時ばかりは、カロリーなど気にせず、スイーツに囲まれて幸せな時間を過ごすのです。

「口元を緩める」の例文2

「彼がじっと見つめてきたものだから、思わず口元が緩んでしまいました。

胸の内を見透かされてしまった気がします」


相手に自分の気持ちを悟られないように表情を作っていても、あまりに嬉しいことがあると、本人の意志とは関係なく、勝手に笑顔になってしまうものです。

勘のいい人なら、すぐに気持ちを察するでしょう。

しかし、そういった人がいる一方で、全く気付かない鈍感な人もいます。

これは、他人に関心が薄い人に多い特徴だといわれています。

「口元を緩める」の例文3

「意中の女性から、『今度、食事でもいかがですか?』というメールが届きました。 読みながら口元が緩んでいたことは言うまでもありません」

一人でメールを読んでいて、嬉しいことが書かれていると、自然に笑みが浮かんできてしまうことがあります。

周りに誰もいなければよいのですが、誰かに目撃されて恥ずかしい思いをすることがあるものです。

電車の中でメールを見ながら一人でニヤけていることに気付き、すぐに平静を装った、という経験をしたことがある人も少なくないでしょう。

又、電車の中で一人で吹き出してしまって、周囲の視線が痛かったという経験も、1度や2度はあるのではないでしょうか。

「口元を緩める」の例文4

「大きなプロジェクトの責任者に内定していると上司から伝えられましたが、驚きと緊張で、口元を緩めることすらできませんでした」

嬉しいことを伝えられたら、喜びの表情を浮かべるのが自然なことですが、それが、予想外に大きなことだった場合には、驚きと緊張で、表情がこわばってしまうこともあるでしょう。

そして、言葉も上手く出てこないため、嬉しい気持ちをきちんと伝えられなくなってしまいます。

そんな時には、喜んでくれると思っていた相手を少しがっかりさせてしまうこともあるので、フォローが必要になります。