この記事では、「同一」と「共通」の違いを分かりやすく説明していきます。
「同一」とは?
違いがないことです。
Aコンビニの防犯カメラに、赤い服を着た人物が映っていました。
Bコンビニの防犯カメラには、青い服を着た人物が映っていました。
服の色が違うので別の人のように思ってしまいますが、実は同じ人です。
Aコンビニに防犯カメラに映っていた人と、Bコンビニの防犯カメラに映っていた人に違いはないのです。
これは、一人の人物がAであり、同時にBでもあるということができます。
AとBはまったく同じなのです。
すべての面で違いがないことを意味している言葉です。
「同一」の使い方
まったく違いがない、差が認められないという意味で使用をします。
国内女子ツアーという日本国内で行われるゴルフツアーがあります。
このツアーは毎年のように行われており、毎年優勝選手が選ばれています。
去年優勝した選手が、同じゴルフツアーで今年も優勝したとき、「同一ツアーで優勝」などといいます。
開催されている年は違いますが、同じ国内女子ツアーです。
「共通」とは?
いくつかのものにあてはまる同じところです。
Aさん、Bさん、Cさんがいます。
この人たちは年齢も性別も違うのですが、同じ部分もあります。
たとえば、3人とも趣味が映画鑑賞なことです。
映画鑑賞が趣味という点では、違いがありません。
化粧品には、化粧水、美容液、クリームなどが同じブランドンシリーズとして販売されているものがあります。
それらの製品に「共通成分」と記載されていることがあります。
これは、どの製品にも入っている成分という意味です。
たとえば、化粧水にも、美容液にも、クリームにも、ビタミンC誘導体が入っているなどです。
化粧水、美容液、クリームでは、配合成分の濃度や用途などは異なります。
しかし、ビタミンC誘導体が入っている点では同じです。
違うところはあるけれど、同じところもある。
その同じところを指す言葉です。
「共通」の使い方
いくつかあるものにあてはまる同じものの意味で使用をします。
全部が同じなことではなく、ある部分だけ同じことを指しています。
「同一」と「共通」の違い
「同一」はAとBに違いがないことです。
全て同じことを意味しています。
「共通」はAとBに違うところはあるけれど、同じところもある、その同じところを意味しています。
「同一」の例文
・『○○選手が同一の大会で優勝する』
・『目撃されたサルは同一個体であった』
・『朝も夜も同一のメニューを提供しています』
・『同一の人物だとは思わなかった』
「共通」の例文
・『全国で共通しています』
・『共通して使うことができます』
・『共通したパターンを見つけ出す』
・『友人と共通の趣味を持っている』
まとめ
同じという意味が似ている2つの言葉ですが、すべてが同じなのか、ある部分だけが同じなのかという点に違いがあります。